NIO(ニオ/上海蔚来汽車)
中国の次世代EV(電気自動車)メーカーの中で、最も販売台数が多いのがNIO(ニオ、上海蔚来汽車)です。「テスラキラーの筆頭」とも呼ばれ、自動運転やAI(人工知能)などの導入も含め、先進的なブランドイメージと機能で注目を集めています。しかも価格はテスラの半額程度、日本円で600万~700万円程度です。
NIOの担当者にテスラをどう思うか聞いてみると、次のように話してくれました。 「テスラは車の鍵を渡すまでが仕事だが、NIOは鍵を渡してからが仕事だ。我々が提供しているのはライフスタイル型高級会員サービスのようなもので、その会員チケットを買うために600万円~700万円を払ってもらい、ギフトとして車を差し上げるようなものです」
では、その「会員サービス」はどんなものなのかというと、以下の4つが主なサービスになります。
① NIO Power(充電関連)
② NIO Service(メンテナンス・サポート)
③ NIO House(会員用ラウンジ・イベント)
④ NIO App(コミュニケーション・EC)
①②は「車を使う上でのペインポイントを解決する便利系サービス」、③④は「ライフスタイルに新しい意味をもたらすサービス」
②NIO Serviceは年間1万4,800人民元(日本円で23万円程度)の有償メンテナンスサービスで、修理、保険、Wi-Fiの使用量グレードアップ、空港の駐車場無料など、様々な特典が付きます。こちらも実際のユーザーに聞いてみたところ、「今までは車をメンテナンスしようとすると、子供と遊んでいたい土・日曜のうち1日を潰して数時間待つことは当たり前でした。それが今は、今日は雨が降りそうだから1日家にいようと思ったタイミングでNIOのスタッフにメンテナンスをお願いすると、スタッフが家まで来てくれて、車の鍵を渡すとメンテナンスをした状態で家に戻してくれます。1日子供と遊んでいられるので、生活の質が上がりました」と話していまし
NIO Houseは、いわゆる会員制ラウンジで、カフェスペース、図書館、ベビーシッター用のスペース、イベントスペースなど、様々な特典があり、子供を預けて買い物に出かけることも可能です。毎日数回のイベントが開かれていて、例えば、親子で学ぶ英会話、女性向けヨガ教室、NIOの幹部とNIOの車やサービスについて語るユーザー会などが開催されています。 日本でもこういった会員制ラウンジはあり、NIO Houseだけを見ると、大した驚きはないかもしれません。NIOの事例において 重要なのは、③のラウンジサービスと④アプリの連携 にあります。
④NIO Appというアプリで何ができるかというと、まずSNS機能があります。ユーザーは「NIOのある生活」を投稿し、数百の「いいね」が付く投稿が散見されるほど、アクティブで活気のある専用SNSになっています。イベントの最新情報を見て参加予約をしたり、新しく出た車の試乗予約をしたりすることもできます。毎日ログインするとポイントがたまり、そのポイントを使ってNIOグッズ(服、文房具、食器、レジャー用品など、かなり広範囲)や、NIOが選んだ商品を購入したり、NIO Houseで飲むコーヒー代として使えたりします。