『ナウシカ』
「『ナウシカ』という作品については、そういう問い自体がなりたちません。宮崎さんの問題意識が、登場人物の対話などを通じてどんどん膨らみ、物語自体が予想もしなかった方向に転がっていく。連載当時に起きたチェルノブイリ原発事故や冷戦の終結、ユーゴスラビア内戦などの出来事も、物語を動かす要素になっていたと思います」
「宮崎さん自身、連載終了直後のインタビューで、『こういうふうにしたい、じゃなくて、こうなっちゃう』『ものを作る主体というより、ただ後ろからくっついていっただけ』と話しています。宮崎さんの巨大な無意識が充満しているのが最大の魅力です。近年のエンターテインメントで主流の、心地よい予定調和の物語だったら、すぐに古びてしまったでしょう」