MSFT決算、AIで異次元成長!株価急騰 2025年7月31日
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マイクロソフト(MSFT)が、AIの力で時価総額4兆ドルへ…。エヌビディア決算に続き、歴史に名を刻むでしょう。
2025年7月30日(日本時間31日早朝)に発表された2025年度第4四半期(4-6月期)決算は、市場の予想を遥かに上回る驚異的な内容となり、発表後の株価は急騰しています。
AIアシスタント『Copilot』とクラウドプラットフォーム『Azure』が爆発的な成長となり、早くもAIでマネタイズできることを世界に証明した格好です。
とにかく、マイクロソフトは安定感が凄いですからね。以前から言っている通り、不況体制も強く、M7の中で迷ったらマイクロソフトを買っておけば安心といった感すらある銘柄です。
◆衝撃の決算ハイライト:AIで『異次元成長』
売上高:⭕️764億ドル(前年比+18%)- 市場予想738億ドルを大幅に上回り、過去3年で最高の成長率を記録
一株当たり利益 (EPS):⭕️3.65ドル(前年比+24%)- 市場予想3.37ドルを大幅に上回る
Microsoft Cloud売上:467億ドル(前年比+27%)会社の屋台骨であるクラウド事業全体が、驚異的なペースで成長しています。
Azure成長率:前年比+39%と競合のAWSやGoogle Cloudを上回る成長率で、マイクロソフトのAIインフラの需要がいかに旺盛であるかを物語っています。
■Q1(7-9月)ガイダンス()
売上高:⭕️747~758億ドル - 市場予想742億ドル
いきなりAI関連の需要が供給を上回る状況となり、Copilot(AIアシスタント)製品は、企業や開発者で急速に採用が進んだとのことです。GitHub Copilotの企業利用は+75%とのことで、ようやく世間がAIに目覚めたというか、AIを使うことを覚え始めたといった感じでしょう。
サティア・ナデラCEOのコメント(カンファレンスコール)
「我々は、AIによってもたらされる世代交代の真っ只中にいます。まだ(この変革は)中盤に過ぎません。」
◆ウォール街の評価:『買い』か『高値警戒』か?
AIは金にならないといった認識が強かったですが、早くもマイクロソフトが目に見える形でマネタイズしたことを高く評価する声が多いです。
一方で、巨額な設備投資に対する懸念や、トランプ関税によるマクロ経済への影響から、加熱感のある株価は正当化されないとの指摘もありました。
■【強気派】AIマネタイズの新時代に突入
アナリストの反応は総じてポジティブで、目標株価を引き上げる動きが相次いでいます。
Wedbush証券:目標株価を600ドルに引き上げ。「AIマネタイズの次のフェーズに入った」と高く評価。
Citi:Azureの力強い成長がAIエコシステム全体を押し上げると分析。
Bloomberg Intelligence:「今回のクラウド加速で、巨額のAI投資に対する懸念は後退した」とコメント。
懸念材料
一方で、手放しで楽観視できないとの指摘も一部であります。
巨額の設備投資(CapEx):AIデータセンターへの投資は四半期で300億ドルを超える計画です。この巨額投資が短期的に利益率を圧迫する可能性、Azureの売り上げが鈍れば正当化されないという指摘もあります。
AIの供給制約:需要にGPUなどの供給が追いつかず、2025年後半までボトルネックが続くとの見方も。
マクロ経済と競争:トランプ政権が誕生した場合の関税リスクや、AWS・Googleとの熾烈な競争、各国のAI規制強化などが一定の懸念材料として指摘されています。
◆まとめ:今後の決算ハードルは高め
マイクロソフトはキャッシュフロー自体がバランスの取れたポートフォリオとなっていますので、不況体制も強く、しかもAIによるマネタイズが加わりましたから、成長ストーリー自体が崩れることはそうそうないように思います。
ただし、巨額の設備投資(2026年度で1,200億ドル≒18兆円)は、少なくとも『Azure』の成長率が40%前後という数字を上回らないと正当化されない可能性が高いでしょう。これが前提条件となります。
また、『Copilot』の利用率、利用者数も加速を見せることが条件と言えるでしょう。
もし、これらの成長が鈍化するのであれば、480-520ドルぐらいになりそうなので、次の決算を注視する必要があるでしょう。
とはいえ、AIのマネタイズが進んでいるということで、中長期的に見れば極端に心配することはないですけどね。今後も巨額なAI投資をできるビッグテックがますます収益性を高め、売り上げを伸ばし、独占的立場で一人勝ちしていくと考えています。ビッグテックしか勝たん!
リスクとしては、むしろ勝ちすぎたことによる政府介入でしょうか。AIの力が強大になればなるほど、そのリスクは高まります。もっとも、ここ1-2年の話ではないので、しばらくは大丈夫でしょう。
というわけで、結論としては、短期的な株価の調整はあり得るものの、中長期的には買い続けて全く問題ないと思います。軽く買いつつ、押し目があれば追加していくスタイルで、資金管理としては、500ドル前後で厚めに買えるようにしましょう。