富の偏在は社会を不安定にさせる 2024年6月24日
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2010年、英国の学術誌『ネイチャー』は専門家に、10年先の各分野を予測するよう求めた。ロシア出身の生態学者、ピーター・ターチンは「2020年は社会が不安定になり、その状態が10~15年は続く」と回答した。根拠は「社会には統合で始まって危機で終わるサイクルがある」というものだ。
「時が経過するとともにエリートたちは過去の教訓を忘れ、自分たちに有利な方法で経済を再構成し始める。例えば大恐慌後、米国の富裕層は90%以上の所得税率を受け入れてきたが、今日ではそうした考えは拒絶される」。
更に「この50年間、富は貧者から富者へと流れ、底辺の人々をいら立たせる一方、社会の上層部は限られたポストを巡って熾烈な争いを繰り広げてる。国家を崩壊させるのは、そんなエリートたちの内紛だ」と断じる。