Bartlettの球面性検定
バートレットと読むらしい
変数間の相関が偶然期待されるより大きいという仮説を検定する。技術的には行列が単位行列であるかどうかを検定する。p 値が有意である場合,対角以外のすべての相関がゼロであるという帰無仮説が棄却される。
基本的なデータは以下のようだとする。
全データ数を$ N
各郡のデータ数を$ n_i
群数を$ k
各郡の分散を$ s_i^2
$ S_E^2は群内変動を表し、次の式で求めることができる
$ S_E^2 = \frac{\sum_{i=1}^k(n_i-1)s_i^2}{N-k}
まず、分散がどの程度偏っているかの偏り度である $ Mを求める。
$ M=(N-k)\ln{S_E^2}-\sum_{i=1}^{k}\left(n_{i}-1\right) \ln s_{i}^2
次に、データ数の補正係数$ Cを求める。
$ C=1+\frac{1}{3(k-1)}\left(\sum_{i=1}^{k} \frac{1}{n_{i}-1}-\frac{1}{N-k}\right)
最後に、偏りをデータ数で標準化することで統計量$ \chi_0^2を求める
$ \chi_{0}^{2}=\frac{M}{C}
この時、$ \frac{M}{C}は、自由度$ k-1の$ \chi^2分布に従う。
以上より、検定ができる
仮説は以下の通り。
帰無仮説:「各郡の分散は均一である」
対立仮説:「各郡の分散は均一ではない」
帰結は以下の通り。
$ \chi^2 \leq \chi^2_\alphaの時、$ P \geq \alphaとなり、帰無仮説を棄却できない。このとき、各郡の分散は均一であるとする。
$ \chi^2 \gt \chi^2_\alphaの時、$ P \lt \alphaとなり、帰無仮説を棄却できる。このとき、各郡の分散は均一ではないとする。
参考