本の背骨が最後に残る
美しさとグロさと
徹底したグロい表現
こんな雰囲気の作品をもっと読みたいけど、あるのかな
読まないほうがいい。虜になってしまうから……。その国では、物語を語る者が「本」と呼ばれる。一冊につき、一つの物語。ところが稀に同じ本に異同が生じる。そこで開かれるのが市井の人々の娯楽、「版重ね」だった。どちらかの「誤植」を見つけるために各々の正当性をぶつけ合う本と本。互いに目を血走らせるほど必死なのはなぜか。誤植と断じられた者は「焚書」、すなわち業火に焼べられ骨しか残らないからである。表題作の他「痛妃婚姻譚」「『金魚姫の物語』」「本は背骨が最初に形成る」など7編収録。要注目の新鋭作家にして若きビブリオマニア・斜線堂有紀が、凶暴な想像力を解放して紡いだ、絢爛甘美な七つの異界。あなたも、この物語の一部になる。
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