地域・職域連携推進ガイドライン
このドキュメントについて
佐藤まみhealthy-sato.icon が産業保健文脈での多機関・多職種連携の取り組みとして、「地域・職域連携」について調べた履歴。 地域・職域連携とは
近年、国民の生命・健康を脅かす主要な疾患となっている生活習慣病(がん、心臓病、脳卒中、糖尿病等)を予防するためには、個々人の主体的な健康づくりへの取り組みに加え、健康教育、健康相談、健康診査等の保健事業による生涯を通じた健康管理を支援することが必要です。
地域保健と職域保健の連携により、健康づくりのための健康情報の共有のみならず、保健事業を共同実施するとともに、保健事業の実施に要する社会資源を相互に有効活用し、生涯を通じた継続的な保健サービスの提供体制を整備することを目的とした取り組みです。
これらの結果、健康寿命の延伸や生活の質の向上、健康経営等を通じた生産性の向上、医療費の適正化が期待できます。
(参考:地域・職域連携推進ガイドライン)
地域・職域連携推進協議会とは
【目的・役割】
地域・職域連携推進事業の企画・実施・評価等において、関係機関が合意形成する中核的役割を果たす。
各地方公共団体の健康増進計画の推進に寄与することを目的とする。
【行うこと】
自治体、事業者、保険者等の関係者が相互に情報交換
保健事業に関する共通理解の下、保健医療資源の相互活用や保健事業の共同実施等により連携体制を構築
協議会の下にワーキンググループを設置、現状分析や実施計画の企画立案、運営、評価を行うことを推奨
これまでの協議会・共同事業を振り返り、連携事業に進むためのプロセスを検討する。
課題意識
1)地域・職域連携推進協議会の必要性
1章でみてきたように、働く人の健康づくり、生活習慣病等の予防については、本人、職場(事業所)、保険者が、それ ぞれの役割分担のもとに取り組んでいる。義務化されている健診等もあるが、努力義務や事業自体の主体的な取り組みによるところも大きい。このような中、高齢労働者の増加に伴う新たな健康障害の出現、統計情報分析による保険者間・事業所間の健康格差の可視化、 自治体における地域・職域連携推進事業の取り組み格差等、さまざまな問題が顕在化され、 地域・職域連携をより効果的かつ効率的に実施することについて、必要性が再認識されるようになってきた。
自治体からのアプローチの必要性
組織的かつ継続的・主体的な取り組みの必要性】
自治体は、事業所、保険者に課せられた義務を肩代わりするものではないが、「住民」の健康を守る立場で、事業所や 保険者と連携して健康を支援していくことが大切である。その際、個別に労働者に対応するアプローチよりも、ヘルスリテラシーの向上のための普及啓発や、健康な環境づくりなど、ポピュレーションアプローチを主体として考えていく必要がある。 地域・職域連携推進事業において、市区町村が研修会・情報提供・相談会、事業所訪問やメール配信などの手段によ り直接働きかけるケースが多いが、地域の関係者との連携により間接的に働きかけているケースもある。例えば、健診・ 保健指導機関と連携し、市町村の保健事業情報や啓発資材を職域受診者にも積極的に提供している自治体もある。健診 機関には国保だけでなく被用者保険の受診者も集まることから、効率的な情報提供の手段となっているといえよう。自治 体で養成した健康づくりボランティア(食生活、運動など)を事業所に紹介している例、健康増進事業として開発したアプリ を事業所にも紹介する例など、事業所が保健事業を行いやすくする支援をしているところもある。 このような連携事業を、健康経営に熱心な一部の事業所を対象に提供するのではなく、地域全体に波及させることが本 事業の目的である。 地域・職域連携推進事業に参加する事業所の数だけでなくカバー率を評価する、協議会において実 施のルールをまとめ新規事業所が参加しやすくするなどして、 組織的かつ継続的な対応を行うことが求められる。庁内体 制においても、自治体担当者の変更により連携事業の継続性が損なわれないよう、複数人で担当する、記録を適切に残 すなどの工夫をすることが 推奨される。
地域・職域連携においては、地域の実情に合わせた事業を展開する必要があるため、関係者の信頼関係の醸成がことのほか重要となる。そのた本事業の目的、目標や推進方策などについて庁内外での合意形成のプロセスが重要である。 協議会は合意形成に向けた議論の場として位置づけられる。
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地域・職域連携推進事業の理解のために(総論)
1) なぜ、地域・職域連携が必要なのか?
2) 知っておきたい「働く人の健康を守る制度」(労働安全衛生法等)
3) 医療保険者による保健事業
4) 健康経営とは(企業自らの取り組み)
地域・職域連携推進協議会とは
1) 地域・職域連携推進協議会の必要性
2) 地域・職域連携推進協議会の設置
3) 地域・職域連携推進協議会の成長イメージ
地域・職域連携推進事業担当者が
抱える悩みと課題
1) 現状/協議会のレベルの自己評価とその理由
2) 地域・職域連携推進事業担当者の困りごと
3) 職域に対する自治体からのアクション
4) 事例から見る連携のポイント
5) 健康危機事象下における地域・職域連携
都道府県協議会
1) 都道府県版 進捗チェックリストの活用
2) 協議会運営のポイント
3) 健康課題の可視化(健康日本21等の活用)
4) 事例からのヒント(都道府県)
二次医療圏協議会
1) 二次医療圏版 進捗チェックリストの活用
2) 協議会運営の進め方・ポイント
3) 健康課題の可視化(NDB二次医療圏データの活用)
4) 事例からのヒント(二次医療圏)
市区町村における地域・職域連携
1) 市区町村における中小企業への健康づくり支援のプロセス
2) 事例からのヒント(市区町村)
地域・職域連携推進事業担当者が抱える悩みと課題
これらの自治体は、今後、地域・職域連携推進事 業を推進していくために、職域に関する基礎知識、具体的な進め方の手引書、他の自治体の事例、研修、意見交換 の場等が必要と回答していた。
2)地域・職域連携推進事業担当者の困りごと
都道府県、二次医療圏、保健所設置市・特別区いずれの自治体でも、担当者の8割以上が地域・職域連携推進事業の担当として困ったことがあると回答していた2)。困った内容を概観すると、協議会運営に関すること、事業所との連携に関すること、自治体内や自治体間の連携に関すること、予算やマンパワーに関すること、担当者としての知識不足に大別された。
①協議会運営に関すること
担当者は、協議会の構成員や議題の設定など協議会の運営に悩んでいた。具体的には、「協議会が情報共有にとどまり、課題解決に向けた戦略や方法などの具体的な内容に発展しにくい」、「事務局主導で参加機関の主体性が引き出しにくい」、「参加を求める関連団体の選定基準がわからない」などの声が聞かれた。また、コロナ禍での調査であった影響もあるが、「相対的に健康危機管理が優先されてしまい、業務としての優先度が低くなってしまう」など、新型コロナウイルス感染症などの健康危機管理が優先する状況下において協議会を開催しない、書面開催にとどめた事例がみられた。その他、「二次医療圏協議会の取り組みを評価する際の評価基準がバラバラである」など、評価の難しさを感じていた。
②事業所との連携に関すること
事業所と連携するにあたり、担当者は事業所との接点や関係づくり、職域の理解に関して困り感を持っていた。具体的には、「事業所とつながるきっかけがない」、「事業所の担当者と信頼関係を構築し受けいれてもらうのが難しい」、「職域の価値観や事業所の仕組みについて理解するのが難しい」などの声が聞かれ、事業所とつながる契機の発掘からその後の関係づくりに至るまで、プロセス全般にわたって困りごとを抱えている実情があった。
③自治体内や自治体間の連携に関すること
自治体内では、担当変更等に伴う担当者間の引継ぎや他部署との連携、自治体間では、都道府県・二次医療圏・市区町村の連携に関して困っていた。特に、自治体内に関しては、「前任者からの引継ぎが十分でない」、「商工労働部門とどのように連携すればよいかわからない」といった声があがっていた。担当変更による引継ぎにおいて、自治体では限られた時間内で多様な業務の引継ぎを行う必要があり、地域・職域連携に関する業務の引継ぎに十分な時間を充てられないことも考えられる。そのため、十分な引継ぎを得られないまま新たに担当となり苦慮している現状があった。また、商工労働部門との連携では、地域・職域連携が自治体の政策に位置づけられていない場合、商工労働部門のコンセンサスを得るのが難しいという状況がみられた。自治体間に関しては、「都道府県と二次医療圏がどのように協力すればよいか、役割分担が難しい」「市町村によって地域・職域連携の理解が十分でなく、協力が得られない」などの声が聞かれ、自治体間でどのように協働して地域・職域連携を進めていくかに困っていた。
④予算やマンパワーに関すること
担当者は、地域・職域連携推進事業に配分される予算や人員が限られている中で、どのように事業を進めていけばよいかについて困っていた。「連携事業のための予算がなく、既存の事業と相乗りするしかない」「人員や予算を考慮し、効果的・効率的にどのように進めていくか模索している」といった声が聞かれていた。
⑤担当者としての知識不足
担当者自身が、法律や制度に関する知識不足だけでなく、職域保健における関係者の役割に関する知識不足に困っていた。具体的には、「職域に関する法律や制度の知識が不足している」「それぞれの関係者が職域保健において担う役割について知識がない」などがあり、担当者として基本的な知識を必要としていることがうかがえた。
①~⑤のように、多くの担当者が何らかの困りごとを抱えながら、地域・職域連携に関する業務を遂行している現状があった。その内容は多岐にわたっていたが、前述のような具体的な困りごとだけでなく、「どこから何をしてよいかわからない」という漠然とした困り感を訴える声も少なくないのが実情であった。
4)事例から見る連携のポイント
(1)職域との連携の実際
実際に自治体が連携している職域として挙げられていた関係機関を下記の表1に示した。多くの自治体は協会けんぽと連携しており、協働した取り組みだけでなく、協会けんぽの持つ健診データと自治体の持つ国保の健診データを連結して地域課題を分析するなどの仕組みを構築していた。これらのデータは主に都道府県がとりまとめて集計・分析し、二次医療圏、管内市区町村が入手できるよう加工されており、健康課題の根拠として活用されていた。これらのデータを協議会で共有し、この地域で必要な取り組みの検討をしたり、協働した取り組みにつなげたりしている自治体もあった。
また、商工会議所、商工会連合会、各種業界団体などと連携している自治体も多く、これらの連携先を窓口として、会員である事業所の情報収集と情報発信が行われていた。その他、地元に広く展開している企業や健康経営優良法人取得企業と自治体が連携し、住民や中小企業の健康づくりをサポートする仕組みを持っている自治体もあった。地元メディアが協議会に参加している自治体においては、メディアを通じた健康づくりの情報提供や健康経営企業の紹介、地域・職域連携推進事業の取り組みなどの発信が幅広く行われていた。
(2)事例から見る地域・職域連携のポイント
①地域・職域連携推進協議会の活用
上記に挙げた連携の多くは、地域・職域連携推進協議会、もしくはそれに代わる会議体が発端となっていた。協議会は地域・職域にかかわる多くの関係者が集う場であり、顔の見える関係づくり、そして職域との連携につながる貴重な場である。協議会を情報交換の場に終わらせず、課題の共有やニーズ把握、それぞれの要望を出し合って共通の目標を設定する場として活用すること、つまり、協議会を地域・職域連携のプラットフォームとして位置づけ活用していくことが重要である。
そのためには、まずは地域・職域連携推進協議会を設置し、地域特性に合わせた構成員を選定する。しかしながら、協議会はさまざまな関係機関や事業所で構成される組織であるため人数が多く、会議の時間も限られている。効果的な協議会運営のためには、テーマ設定、議論に必要な根拠資料の作成等の入念な事前準備が求められる。また、事務局担当者が職域関係機関、庁内外の人と人をつなぎ、調整役を担っていくことも重要である。
また、協議会で連携や取り組みの必要性を共有しても、参加者の多くは機関のトップや各団体の代表であり、実際には動きづらいことが多い。自己評価レベルが高い自治体は、協議会の下部組織としてワーキンググループを設置しており、現場レベルの担当者が具体的な健康づくり活動や方法の検討を行い、主体的に連携した取り組みを進めていた。協議会では大枠のテーマや方向性を決定し、具体的な方法や内容はワーキンググループで検討して原案を作成、協議会にて決定する、といった二層構造で行うことにより、地域特性に合った具体的な取り組みの実施につながると考える。
④地域・職域連携をウインウイン(win-win)の関係に
健康経営を取得しているような先進的な事業所を地域の資源として、中小の事業所の健康支援に協力してもらう事業を行っている自治体がある。民間である事業所に協力してもらうためには、事業所側にメリットを考える必要がある。例えば、事業所が地域の健康づくりにかかわることは社会的意義のあることであり、企業イメージや企業価値を高めることにつながる。また、地元メディアが協議会に参加し、協議会で検討された働く人に対する健康づくり活動が報道されると、大勢の地域住民が見聞きすることができる。自治体にとって地元メディアは活動を広報・啓発してくれる資源であり、企業にとっては企業価値を高めてくれるツールとなる。つまり、地域・職域連携によって、自治体、事業所、地元メディア、住民ともに有益な結果をもたらすことが可能になるのである。このように、自治体も職域も相互にメリットがあるウインウインの関係になれる連携を目指していくことが、これからの地域・職域連携に求められていると考える。地域・職域連携がウインウインの関係で行われるようになると、地域・職域連携はより活発化し、働く人々を含めた地域住民に対する生涯にわたる健康づくりの発展につながる。その結果、国民の健康寿命の延伸に大きく寄与すると考える。
事例からのヒント
協議会で協会けんぽや商⼯団体と⽬指すところを合致していき、県はプラットフォームの役割に
地元メディアの健康経営プロジェクトに共催し発信⼒を活かす(宮崎県)
当初、全国健康保険協会宮崎支部(以下「協会けんぽ宮崎支部」という。)から県に対し、健康経営推進のための協働事業について提案があり、協議を重ねることで協会けんぽ宮崎支部と自治体サイド双方の目指したいところを合致させ、健康宣言事業所のサポート事業として、事業所の健康経営に関する認定に向けて継続的に支援できる仕組みづくりを進めている。県の健康づくり関連事業を活用し、すでに健康経営を進めている企業が県内の健康経営を支援する資源となっており、行政だけでなく民間企業や関係団体と連携して進めている。その結果、都道府県がプラットフォームとしての役割を担っている。
また、商工団体が健康経営に高い意識を持っているという職域が持つ強みをうまく活用している。県の総合計画の中で健康経営優良法人認定数を指標として挙げ、施策上に位置づけることにより、商工部門を含む他部門との連携が取りやすくなり、事業の円滑化を図ることができている。
地元の新聞社主催の健康経営推進プロジェクトに県も共催で加わっており、他にも大手企業や地元企業が協賛となっている。当プロジェクトでは懇談会が毎年開催され、参加者である商工団体や企業とつながりを持つ機会となっている。さらに、地元新聞社の発信力を活かした健康経営に関する知事インタビューの紙面掲載や、地元テレビ局による報道番組での発信など、住民に対して自治体の取り組みを効果的に発信し、地域職域連携をアピールできている。その結果、企業価値も高まりWinWinの関係を築いている。
地域・職域連携推進ガイドライン.pdf から抜粋
目次
はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2
Ⅰ 地域・職域連携の基本的理念 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4
1 地域・職域連携の取組の背景と今後の目指すべき方向性・・・・・・・・・・・・・・・4
2 地域・職域連携のメリット・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8
Ⅱ 地域・職域連携推進協議会の効果的な運営・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11
1 協議会の目的と役割・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11
2 都道府県協議会、二次医療圏協議会、市区町村との関係・・・・・・・・・・・12
3 協議会の構成機関に期待される役割・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15
4 他の健康づくりを目的とした協議会等との連携の在り方・・・・・・・・・・・17
Ⅲ 地域・職域連携の企画・実施・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18
1 都道府県協議会での連携事業の実施・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18
2 二次医療圏協議会での連携事業実施における PDCA サイクルの展開・・18
Ⅳ 具体的な取組に向けた工夫 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25
1 地域・職域連携推進に向けた共通理解・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25
2 健康課題の把握と対策の検討に向けたデータの収集・分析・・・・・・・・・25
3 地域・職域連携によって取り組むべき課題と取組事項の明確化・・・・・27
4 対象者別の具体的な取組例・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・31
5 具体的な取組を実施するために必要なリソースの確保・・・・・・・・・・・・・33
資料1 地域・職域連携協議会(二次医療圏)活動状況報告書・・・・・・・・・・・36
資料2 他の健康関係の協議会等との連携の在り方・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・37
資料3 地域・職域連携推進協議会の成長イメージ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・39
資料4 地域・職域連携推進事業のスケジュール管理の例・・・・・・・・・・・・・・・40
資料5 地域・職域連携推進事業の具体的取組例・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・41
おわりに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・46
I. 地域・職域連携の基本的理念
1. 地域・職域連携の取組の背景と今後の目指すべき方向性
3)職域における取組の推進
地域保健と職域保健がこれまで蓄積した知見を互いに提供し合い、地域の実情を踏まえた対策に、連携して取り組むことが不可欠であるといえる。
それぞれの機関が実施している健康教育や健康相談、健康に関する情報等を共有。
III. 地域・職域連携の企画・実施
2. 二次医療圏協議会での連携事業実施におけるPDCAサイクルの展開
連携事業実施にあたっては、必要に応じてワーキンググループを設置し、1)現状分析、2)課題の明確化・目標設定、3)連携事業のリストアップ、4)連携内容の検討・決定及び提案、5)連携内容の具体化・実施計画の作成、6)連携事業の実施、7)評価指標並びに評価方法の設定の流れで事業実施に向けた検討を行う(図7)。
2)課題の明確化、目標設定
現状分析を通して情報収集された地域や職域における課題を整理し、情報を共有する。その上で、緊急度、重要度、難易度を考慮し、課題に優先順位を付ける。
6)連携事業の実施
連携事業の実施は、人的資源の相互活用をはじめとして事業実施場所や情報、知識、技術等の共有化を図ることにより効果的・効率的かつ継続的な事業展開ができるものである。
7)評価指標及び評価方法の設定
(2)評価方法
評価は、ストラクチャー・プロセス・アウトプット・アウトカムの観点から行う。
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5. 具体的な取組を実施するために必要なリソースの確保
1)各機関が保有する資源や取組の共有
(1)担当者間等の連携基盤の構築
各関係機関が保有する資源や実施している取組を共有するための前提として、担当者レベルが積極的に連絡を取り合い、密に連携できる体制の整備が必要である。
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Ref.
有識者:研究代表者 津下一代 (女子栄養大学)