反照的均衡
すなわち、 理想的な原初状態を見つけるためにそこで用いられている手順は、
とりあえず理想的と思われる原初状態の条件を挙げてみる (たとえば、正義原理を決めるにあたり、みな平等の発言権があるとか)
その原初状態から実際に正義原理を導き出してくる。 ここで、 初期条件があまりに緩すぎてたくさんの正義原理がでてくる場合や、 初期条件が厳しすぎて一つも正義原理がでてこない場合は 1.に戻って条件を検討しなおす。
正義原理がうまく導き出せたら、 それをわれわれの直観と照らし合わせて検討する。 この時点でうまくいけばめでたしめでたし。
正義原理と直観がうまくかみあわないの場合は、 次のいずれかの手段をとる。
原初状態における条件を変更して新たな正義原理を 作り出す
直観の方を修正する
最終的に、われわれの直観と一致するような正義原理を生み出す 理想的な原初状態が見つかれば、手続きは終了する。 この均衡状態を反省的均衡と呼ぶ。
というものである(A Theory of Justice, p. 20)。
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