多重定義
多重定義（overloading）は、同じ名前を持つ関数や演算子に対して、異なる引数の型に応じて異なる実装を提供することを指します。多重定義された操作は、関数、演算子、またはクラスメソッドなどで定義することができます。
多重定義（overloading）は、同じ名前を持つ関数や演算子に対して、異なる引数の型に応じて異なる実装を提供することを指します。多重定義された操作は、関数、演算子、またはクラスメソッドなどで定義することができます。
Haskellでは、多重定義をサポートするために、型クラスという仕組みが提供されています。型クラスは、ある特定の機能を持つ型の集合を定義するために使用されます。たとえば、Num型クラスは、数値演算（加算、減算、乗算、除算など）を提供する型の集合を定義します。Num型クラスのインスタンスとして、Int、Double、Integerなどがあります。 型クラスのインスタンスを定義することで、多重定義された操作を実現することができます。たとえば、以下のようにNum型クラスのインスタンスを定義することで、+演算子を複数の型に対して定義することができます。
code:haskell
instance Num Int where
(+) = intAdd
instance Num Double where
(+) = doubleAdd
intAdd :: Int -> Int -> Int
intAdd x y = x + y
doubleAdd :: Double -> Double -> Double
doubleAdd x y = x + y
上記の例では、Int型とDouble型に対して、+演算子を多重定義しています。+演算子は、Int型の場合はintAdd関数で実装され、Double型の場合はdoubleAdd関数で実装されます。
多重定義された操作は、関数や演算子の名前を再利用することで、コードの再利用性と柔軟性を高めることができます。しかし、過剰に使用すると、コードが読みにくくなる可能性があります。