良いデータと良いランキング
昔、偉い人は言いました。
健全なランキングは、健全なデータに宿る
つまり?
ランキングの基となるデータが良ければよいほど、ランキングも良くなっていく、というのが僕の考え。 良いデータとは?
量が多い
偏りが少ない
例えば?
野球のリーグ戦(ペナントレース)のデータはかなり良い
量が十分(年間140試合以上)
偏りがない(各チームとの試合数が同じ)
ただし、同リーグ内に限る
セ・リーグとパ・リーグの比較は難しい(交流戦、日本シリーズではデータが不十分)
データが良いので、ランキングシステムもシンプルで済む(単に勝率を比較するだけでほとんど事足りる)
テニスの世界ランキングは、まぁまぁ
1プレイヤーの年間大会出場数は20~30くらい
偏りは(トッププレイヤーに限れば)そんなにない
4大大会は、トッププレイヤーは怪我等が無い限りはみんな出る
4大大会は、大会の権威もさることながら、1回戦に出るだけで賞金数百万(!)もらえるので、インセンティブが十分。ヤバスギ。
ただし、怪我による欠場でデータが崩れがち
救済措置もある(公傷ランク)
(そこまで詳しいわけではないので間違ってたら教えてください)
スマブラはまだまだ
年間出場数は6~18くらい?個人差が大きい
ほとんどのプレイヤーは、遠征費等は自費。国内は賞金無し、海外でも賞金がもらえるのは一部のトッププレイヤーのみ。
3500人が参加したEVO 2019ですら、1位が2.1万ドル、7位が353ドル、9位以下は無し。 地元の大会にしか出ないプレイヤーが大多数。やる気のあるプレイヤー、経済力があるプレイヤー、時間に余裕があるプレイヤーだけが遠征(別地方、海外)をする。
遠征はよっぽどのことがない限り赤字(そもそも地元の大会に出るもの赤字ですが)
偏りはすごくある
世界ランキング(PGR)Top50にランクインする日本人は、日本のトーナメントにだけ出場して、日本人とだけ対戦経験がないプレイヤーもいる 逆に海外勢で日本に来る人は超レアケース。競技的なスマブラの中心はアメリカなので、基本アメリカ在住プレイヤーは海外に出る理由がない。
日本ランキングJPRでも偏りはある(関東勢は関東の大会しか出ない、など)。それでも世界ランキングに比べると偏りは少なめ。 良いランキングとは?
ランキングが強さ通りになっている
当たり前じゃん?と思いきや、ランキングが必ずしも強さ通りになっているとは限らない。
小細工がやりずらい
小細工とは: ランキングで有利になるためのあまり望ましくない戦術
野球で首位打者をキープするために欠場する
小細工は、する方が悪いのではなくランキングシステムが悪い
スマブラ世界ランキングにおける小細工?
スマブラ日本ランキングにおける小細工?
テニスのランキングシステムを踏襲しているので小細工はしずらい(出れば出るほどお得)
大会出場に対するインセンティブ付けを重視して、界隈を盛り上げる狙い
というよりは、ランキングのために大会出場を控える動きはしてほしくなかった、という気持ちの方が強い
その代わり、出場回数が多いプレイヤーが上がりやすいので、強さの指標としての機能を犠牲にしている