脳磯(なづきのいそ)
黄泉の国の入り口、黄泉の穴「脳磯」
2020/09/12訂正
オオクニヌシが新たな支配地とした黄泉の国は、その入り口「黄泉の穴」の場所をめぐって、新たな議論も起きている。島根半島の西端、島根県出雲市大社町の脳島(なづきのしま)の岸壁で平成6年、郷土史家らの「銅山を訪ねる会」(梶谷実代表)が巨大な洞窟を発見した。
オオクニヌシを祭る出雲大社から北に約6キロ。漆黒の闇に包まれた洞窟は、はるか前方の穴からわずかな日差しが入り込むだけで、岸壁に打ちつける日本海の荒波の音が不気味に響く。<黄泉の穴は、北の海濱(うみべ)にある脳磯(なづきのいそ)> 出雲国風土記にはそんな記述がある。梶谷氏はこの記述を基に、「磯と島は同じ意味。脳島の洞窟こそ黄泉の穴」と推測する。