心理と姿勢
理学療法 24(1) 2007年/1月 p71-74
吉松靖文
電子データは無く、所有する雑誌のみ。
前文
我々は自然と気持ちに合った姿勢をとっている。そして、他者の身体の姿勢を見ることで、我々はその人の気持ちを読み取っている。姿勢は内面の表現であり、非言語的なコミュニケーションの媒介なのである。 心理と姿勢の関係について、PTSDと姿勢、心理療法としての動作法、外界認知と姿勢、姿勢と印象、発達障害と姿勢、青少年の体力低下と姿勢の各観点から述べた。 心的な状態は、肩周りに現れやすい。精神的に緊張するような状況では「肩がこる」という表現がしばしば用いられるが、実際、肩に力が入っていることが多い。 一般に心理の問題と身体の問題は分けて考えらることが多く、PTSDのような心理の問題には「心理的」なアプローチが用いられることが多いわけだが、心理的な問題を人が抱える時には同時に「肩こり」や「腰痛」など身体的な問題を抱えることが多い。そして、そのような状況にある人は、胸が前屈し肩が前に出るなど猫背の姿勢になっていることが多い。