2020年10月11日 (日)南町田グランベリーパーク視察
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参加者(敬称略):
一ノ瀬友博(慶應大)、岩崎寛(千葉大)、福岡孝則(東京農大)、竹内智子(千葉大)、荒金恵太(国土交通省)、中尾理恵子(創建)、花房昌哉(慶應大)、金子さん(東京農大)
スケジュール:
12:30〜14:30 商業施設・パークライフサイト・鶴間公園の主に屋外空間を視察
14:30〜16:00 グランベリーパーク内のItscom Hallにて意見・情報交換
南町田グランベリーパーク視察
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上図:南町田グランベリーパークの全体図
南町田グランベリーパークは、“すべてが公園のようなまち”がキャッチコピーに、官民一体で公園施設と商業施設を一体的に整備した事例である。このパークは商業施設「グランベリーパーク」・パークライフサイト・鶴間公園という3つの空間で出来ている。商業施設は2017年まで営業していたグランベリーモールをリニューアルしたものである。グランベリーパークの中心に駐車場が設けられており、その周囲を利用者が一周するようなデザインになっている。パークライフ・サイトは、商業施設と公園施設を繋ぐ新しいエリアで、スヌーピーミュージアム、まちライブラリー、子どもクラブなどが設けられている。このパークライフ・サイトがあった場所には、もともと市の道路が走っていたが、それを廃止して遊歩道として整備した。鶴間公園は「鶴間公園のがっこう」や「南町田のまちのがっこう」などの市民ワークショップを開くなど、市民の意向を踏まえながら再整備された。南町田駅は、南町田グランベリーパーク駅に改称すると共に、駅とまちが一体となるようなデザインとなっている。パーク全体でレインガーデンやバイオスウェルなどの雨水管理の仕組みが導入されている。令和2年度都市景観大賞「都市空間部門」において大賞を受賞。環境認証制度LEEDである「LEED ND(まちづくり部門)」・「LEED NC(新築部門)」のゴールド認証を取得。
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上図:ペットのトイレ・グランベリーパークの通路空間
グランベリーパークにはペットを連れた利用者が多いことから、ペット用のトイレが数か所設けられている。また、グランベリーパークの通路空間には、緑が多く配置され、そうした緑の周辺にある家具で人々が休憩している姿が多く見られた。
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上図:グランベリーパークの敷地内にあるレインガーデン
グランベリーパークには上記のようなレインガーデンが設置されている。パーク内で集まった雨水がこのレインガーデンに貯められる仕組みとなっている。今回の視察では、前日に雨が降ったため、レインガーデンには水が張ってある状況を確認できた。
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上図:ナチュラリスティック・ガーデン
パークプラザの斜面には、多年草の植栽が設けられている。自然のライフサイクルを考慮し、一年を通じて草花を楽しむことが出来るようなナチュラリスティックガーデンとなっている。
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上図:スヌーピーミュージアムとまちライブラリー
パークライフ・サイトは、スヌーピーミュージアム、まちライブラリー、子どもクラブなどが設けられている。まちライブラリーは、鶴間公園で伐採した木材を使った壁面や木製家具が特徴である。
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上図:鶴間公園の様子
鶴間公園にはランニングトラックや健康遊具が設置されると共に、運動しやすいようなサインやピクトグラムの表示がなされていた。また、園内には黒板が設置されているが、主に管理者による運営がなされていた。新たに設けられた管理事務所には更衣室・ヨガスタジオ・レストランが入っていた。
意見・情報交換
・商業施設と公園施設を一体として整備・デザインされたことで、全体として魅力的な空間となっている。
・バイオスウェルなどの、パーク全体の雨水管理についてはデータを蓄積しているところであり、その検証が重要である。
・道路を廃止したことで歩きやすい健康まちづくりにつながることが期待できる。
・定点カメラなどを使って、公園の滞在時間、活動の内容などを観測することに挑戦してはどうか。
・LEEDを取得することを目標にして、レインガーデンなどの雨水管理施設の整備を行う流れとなった。
・季節や時間帯によって、様々な利用がなされており、そうした状況を視察するのも面白いかもしれない。