レポート|つなげる、つくる、アートマネジメント講座
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講師は門限ズのメンバーであり、ワークショップコーディネーターの吉野さつきさんです。 吉野さんは門限ズのメンバーとしてグループのマネジメントを一手に引き受け、また様々なアートプロジェクトに関わるほか、愛知大学では教鞭も取られるなど精力的に活動されています。
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今回の講座はとりアート2018東部地区イベントとの連携企画として、またとりアート関係の方々より「地域でのアートマネジメントについての実践的な話を聞きたい」という声もあり実現しました。これまでとりアートを続けてきた皆さんの中にも、続けてきたからこそ直面する課題がまだまだある様子。
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講座の中で、吉野さんは団体間の連携、イベントの集客、地域文化の担い手の高齢化、活動の発展が起きにくい状況などを「どの地域でもよく聞かれること」とした上で、普段様々なジャンルで活動をしている芸術文化団体が1つの場所に集まれる状況があることはとりアートが持っている大きな可能性だと指摘します。その上で、既存の団体は普段と異なる視点や価値観に触れること、今までの殻を少しだけ破ってみることから始めてはどうかというのが吉野さんの提案です。
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具体的には、例えばこれまで異なるジャンルとされていた団体同士や、あるいは芸術文化ではない団体との交流を行ってみること。その際はワークショップなど小さくはじめ、ゆくゆくは共同の企画を行ってみるような形。また、地域の外の団体との関係を作ることで新しい考え方・やり方を積極的に得ることなどを試してみることなどが挙げられました。
そして参考事例として、同じく門限ズのメンバーである野村誠さんと行なった愛知県・田原市図書館「うたう図書館」、遠田誠さんが演出・振付を行なった群馬県・太田市美術館・図書館の開館記念パフォーマンス「オオタドン 」、そして倉品淳子さんが障がいのある方や高齢の方らと演劇を作る「すっごい演劇アートプロジェクト」を紹介。これらに共通するのは、静かでないといけないとされる図書館で音を出してみる・異なるジャンルの踊りが一緒に踊ってみる・多様な身体性を持つ人たちを中心とした演劇を作るなど、それまでは交わらないとされていたもの同士を積極的に交えることで新しいものが出来上がるということでした。 https://gyazo.com/e33b3e29558a330b934724ccede4b6a7
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鳥取銀河鉄道祭はとりアート初の公募企画としてスタートしたこともあり、文字通りゼロから県民参加の公演を作ろうとしている試みでもあります。既存団体の提案した企画でないことが、結果的に鳥取県におけるアートマネジメントそのものを積極的に考える機会となっています。
吉野さんは会の最後に、このようなアートマネジメントへの入り口として、既存の活動からさらにもう一歩踏み出す機会として、鳥取銀河鉄道祭にぜひ一緒に参加して欲しいと呼びかけました。
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(野口)