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ブランコ・ミラノヴィッチ.icon 定義には3つの要素があります。1つ目は、ほとんどの生産が個人所有の生産手段によって行われる(追記:生産手段の私的所有)ということ。2つ目は労働者は「雇われ労働者」を指すこと。これは、労働者が起業家的な役割を担っていないことを意味します。つまり、何をどのように生産するかの決定権は、労働組合とは違い、労働者には無いのです。彼らは決定権を持つ資本家に雇われているに過ぎないのです。この"雇用"について、つまり労働者をモノのように扱うことが、マルクスの有名な"疎外"の原点にあるのです。ゆえに疎外とは資本主義とは切っても切れない現象なのです。
3つ目は「分権的な調整が行われる」ということです。何をすべきかを決定する中央権力が存在しないのです。言い方を変えれば、ハイエクが書いた「自然発生的な秩序(spontaneous order)」ということです。シューペンターはこの定義の中で、設備投資(fixed investment)のほとんどは民間部門によって行われることを付け加えました。つまり全体として、これこそが資本主義の経済的な定義だと私は考えています。
【翻訳】 経済学はなぜ重要なのか|ブランコ・ミラノヴィッチ インタビュー|未厨伯|note