相対主義
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相対主義は懐疑主義同様、誰にとっても同じものである唯一の真理――客観的で絶対的で可知的な唯一の真理――の追及を放棄するのである。しかし相対主義は懐疑主義と異なり、真理といったものは存在しないとか、真理は知りえないとかと結論しない。そのかわりに相対主義者は、真理が各社会やそれぞれの方法論的アプローチにとって、また各個人によってすら、異なっているかもしれないし、また事実しばしばそうであると主張する。病気が悪霊の仕業であるということは、或る社会にとっては真であるかもしれないが、別の社会にとってはそうでないかもしれない。 「そもそも善悪の基準がない。快/不快・苦しかない」というのは少しありそうではある