心身二元論
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考える私は、身体をもち、栄養を摂取し、動き、そして感覚することができる。し かし、それらの要素や動態は、私から切り離すことができる——確実な根拠をもって本質がそこにあるとは信じられない。しかしながら、私と考えることは、私 が考えているかぎり、この2つは不可分で切り離すことはできない。私は、考えるもの(res cogitance)であり、これが精神(mens) だ。身体は、延長するもの(es extensa)として、精神と切り離 すことができる。これが有名な、デカルトの心身二元論である。
デカルトの心身二元論によれば、人間は精神という実体と延長としての身体という実体とが何らかの形で結合したものであった。そして神は、これら二つの実体に根拠を与えるところの第三のしかも高次の実体とされた。