主権国家体制
public.icon
= Sovereign state
主権国家
国家より上位の権力を認めず、国家間が対等な立場に置かれることを前提とした国際社会におけるシステム
世界政府は存在しない
「国王・諸侯・皇帝・ローマ教皇」など重層的な支配
from 封建国家の解体
封建社会は「封建的主従関係 (家臣は軍役の義務を、主君は封土を与えて保護を)」+「荘園制 (直営地を農奴の賦役によって経営したり、農奴の保有地から生産物地代を取る形態)」
貨幣地代 (土地を農民に貸し、農民が余剰生産物を商品化して得た貨幣を地代としてとる)に
労働地代(賦役)と生産物地代(貢納)だった
貨幣経済の浸透で領主も貨幣で地代を取る必要が出てきたので、貨幣地代へ
封建領主(貴族)は没落
領主と農奴の関係は、次第に地主と小作人という関係に変質する
百年戦争による経済的な疲弊
黒死病の流行による人口の減少は、農業労働力の価値を高め農奴の地位は向上
16世紀に起こった価格革命で貨幣価値が下落すると、固定地代に依存していた領主層は没落を早めることとなった
王権のもとで統一国家の形成が進み、封建領主の没落は明確に
主権国家体制へ
カトリック教会の支配を崩す動きとしての三十年戦争 > ウェストファリア条約
「16世紀の宗教改革以降、カトリックとプロテスタントの対立で、ヨーロッパは二分される。両者の価値観をめぐる対立」&「カトリック教会による支配を打ち破り、自分たちの領土は自分たちで支配したいと考えた国王や諸侯による政治的な争い」から、三十年戦争が起きる
主権・領土・国民の三要素を持った近代の国家形態
当初は国王が主権を持つ絶対王政の形態をとっていたが、市民革命を経て立憲君主制か共和政に移行し、議会制による民主政治が行われるようになっていく
絶対王政を正当化するのが王権神授説。その頃は重商主義政策
産業革命でブルジョワジーが形成されると、経済活動の自由と政治的な平等を求めて市民革命を起こす。それによって絶対主義王権が倒されたことによって、国家主権の主体は国民にあることが自覚され、「国民国家」を形成することとなる
そこで社会契約説 (トマス・ホッブズ&ジョン・ロック)と社会契約論 ルソー
徴税機構を中心とした行政組織(官僚)と常備軍をもち、明確な国境内の領域を一個の主権者である君主(国王)が一元的に(中央集権体制的に)支配する「主権国家」
マックス・ウェーバー.iconは職業としての政治 マックス・ウェーバーで「主権国家は暴力装置」と述べてる
現在の外交のあり方(外交官を大使や公使として交換し、常駐させる)は、15世紀のイタリアのヴェネツィア共和国で始まった
国際会議(国際紛争の解決のために、各国の代表が国際会議を開いて調停し、条約を締結して各国に遵守義務を負わせる)は、1648年のウェストファリア条約が最初
ルール(国際法)を定めて戦争と交渉を繰り返す独特の世界秩序
東アジアにおける「華夷秩序」「朝貢関係」とは本質的に違うルールが成立した
主権国家体制が抱える問題点
非国家主体の増加
地域主義(リージョナリズム)の進行
国境が曖昧になる
- > 新しい中世、ネオ中世
近代世界秩序の基本的枠組みである主権国家体制は、
1. 国家政府に優越するような権威が国内にも国外にも存在せず、
2. 国家間関係は基本的にアナーキーであると想定され、
3. 治安維持を担う警察、安全保障・防衛を担う軍など「暴力装置」を独占した諸国家がたがいに対峙し、
4. 各国が国民経済(経済的自立性の確立)をめざし、
5. 各国が固有の文化や価値、イデオロギーを確立して競いあう
https://ja.wikipedia.org/wiki/主権国家体制
出典
https://www.y-history.net/appendix/wh0904-016.html
https://www.y-history.net/appendix/wh0603_1-087.html
https://www.y-history.net/appendix/wh0601-149.html
https://www.y-history.net/appendix/wh0601-150.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/主権国家体制
https://liberal-arts-guide.com/sovereign-state-system/