ryo_kobaの人間関係の作り方
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クライアント・ワークがある授業で一緒にやってる、Neelって超優秀なチームメイト(22歳のCSメジャー)から、起業するにあたって「人間関係の作り方」を聞かれたので、1時間くらいコーヒー飲みながら話したので、自分の備忘録を兼ね、メモっておきたいと思います。(徐々に書き足す形で。)
まず「工夫」にはいろいろあり、one size fits allではないということ。相手の置かれている状況と欲していること、自分の置かれる状況や提供できることを考え、Authenticな自分でいられる形を考えれば、自然と見えてきます(目的ありきで戦略的になったり、奇をてらったり、意識したりするのは逆効果)
簡単な実践の一例ですが「卒業した自分の同級生が講演に来るBBL(ランチセッション)に参加する」こと。自分は休学して3年目のMBAです(=他の参加者であるMBAとの差別化要素)。僕と友人で「久しぶりに再会を喜ぶ」のが自然で、講演のために教室を入った瞬間に、まず二人で必ず立ち話が始まります。卒業後に大学に戻るのは、同大からのリクルート目的が主ですから、彼・彼女のボス(ファンドやスタートアップの代表)と二人で来ることが多いです。セッション前に2人が入室し、そのうちの1人と話を始めるのですから、自然と「友人」として紹介があり、3人での話で世間話がはじまります。質問の限られた時間で、周りに嫌がられることなく簡潔にシェアできる特殊なストーリーや質問があるっていう特殊事情を除き、セッション中に10人の質問者の一人になるより、終わった後に並ぶ20名の一人になるより、講演前に内容と無関係の家族や旅、趣味の話をした方が圧倒的に記憶に残ります。
ここまでが、入り口での自分と周りの「差別化」をどう作るかの話。いわゆる「foot-in-the-door」というやつです。次に重要だと思うのが「重層的なつながり」を作るということ。一個目の接点と全く関係ない接点で、改めてつながることです。本質的にこの関係がどのように進展するのかが計算できないのは、①そもそも二個目の共通項あるのか、②あったところで接点が生まれるか、が究極的には運次第であるためです。ただ最低限、事前に相手の出版してる本、記事、公な情報をすべて知っておくことは、進展可能性を高めることにつながります。そして、重層的な関係が出来るまでは、何もASKしないこと。自分が参加する上で、「インターンが欲しい」「投資してほしい」といった目的があった場合、周りも同じことを考えている場合が多く、(自分のアイデアがずば抜けている場合を除き)周りに埋もれる可能性が高いです。その場、あるいは短期的にASKするのではなく、相手にとって、今の自分がなにが提供できる(=OFFER)のか考え、頭の片隅で忘れず、とにかく待つこと。何らかの別の機会に第二の出会いが生まれ重層的な関係が生まれた際に、自然とその場でOFFER出来る状況を作り出すこと。こういう中で、信頼関係が生まれ、数か月後か数年後か、「結果的」にもともと「これが出来たらよいなー!」と思っていた漠然としたWANT/ASKが叶うことが多いのかなと思います。
逆説的ですが、何らかの利害関係を求めてる人との人間関係は出来にくいし、むしろ意図しない形で自分の人生に役立つことのが理想ですよね。「友達は必要になる前に作れ」って、まあ至極当然なことなのですが、起業直後などプレッシャーがあると、この簡単なことすら忘れがちで、空回りになるので。相談してくれた子は、スタンフォードの学士・修士と4年で同時に取るプログラムにいる優秀な子なのですが、22歳で就労経験が無いことから、教授にオファーできるものが無く、卒業後もつながる関係を築けていないことを心配していました。でも本当に頭良いし、一緒に仕事しててとても気持ち良い子です。彼の場合、Social Emotional Learningの教育効果を定量的に測定することをやりたくて、同分野の権威である、教育大学院の学長と近くなりたく、当該分野の授業などもかなり取ってるのですが、学長は授業は教えてないし、研究室にはPhDの学生しかいないことが障壁だと考えてました。でも180度反対から見れば、教育専門職大学院の学長の近くに、学部生なんてまずいません。データ扱えるCS専攻ならなおさら。今後、自分の分野で優秀な研究者になる可能性もある、なお来年はTFAに参加して、自分の仮説を現場で実証しようとしてる学生とのコーヒー30分を誰が断るでしょうか?ということで、今研究室に入る、指導を受ける、データをもらう、といった短期のASKを一旦隅に置いて、別の仲良い教授に二人の取次ぎを頼み、コーヒーを設定してもらうことにしました。「とりあえず、学部生特権で自分の卒業後のキャリア相談をしつつ、学長の困りごとを聞いてきなー」と話しました。「2年間のTFAを終えた頃に、協力の可能性が模索できるかもしれない。なんなら、実地で検証できるパートナーの先生を探してたりして、来年から何か一緒に出来るかもよ」と。案の定、話しただけで熱意も優秀さも伝わる、22歳で実践までしてる彼は、残りの期間でいろいろと一緒に仕事できる機会をもらったみたいです。人の助けになることと、自分が楽しめることが重なることって、世の中結構多いいものですよね。めでたしめでたし。 とか将来が楽しみなNeelと話しながら、未熟な20代の自分が壊してきた過去の人間関係のいろいろを振り返っていた自分でした。笑