GeoGuessr の最強効率攻略方法(に関する堅苦しい話)
GeoGuessr 最強になるには、理論上は世界全ての風景を全て暗記すればいい。
もちろんそんなことは現実的に不可能なので、それぞれの地域で特徴的な要素を見つけてはそれを暗記するという座学で攻略していく事になる。
それは言語だったりインフラの形状だったり建築様式だったり気候だったりする。雰囲気で当てていこう。それが出来る人はこのゲームのセンスがある。
一見何もわからなくても、何度も繰り返していると違いがわかってくることもある。
ストリートビューに映り込んだ全てのものは無限の推測の可能性を秘めている。すべてを学ぼう。
興味のあるものから学ぶに越したことは無いが、その中でもヒントになる頻度や正確性が顕著に高いものもある。
たとえば、国旗や地名は位置情報を高精度で特定するのに非常に有効な一方で、それらがストリートビューに映り込む頻度は高くはない。
一方で、気候や植生は常にストリートビューに映り込んでいる一方で、正確性には欠けるヒントである。
全てを学べば良いのではあるが、人間は一つずつ学ぶ他にないため、頻度が高く正確性の高い情報から学習するのが効率の良い攻略方法となる。
ところで、GeoGuessr はストリートビューで撮影された光景を元に地理を推測するゲームである。
そのほとんどは自動車によって撮影されている(カメラを背負って歩いたり、鉄道を使ったり、馬を使ったりすることもあるけど)ため、自動車にまつわる情報、つまり車線や標識のデザインやボラードなどの要素が極めて有用になりやすいという性質がある。
電柱も同様であり、おおよそ人間が住んでいる地域では電力が必要であり、電柱が存在していることが多い(フランスは無電柱化がとても進んでいるけどね)。その上、国によって電柱に特徴がある事もあって非常に有効となってくる。
大体どこでも映り込んでるから覚えるだけで強くなれるのである。これが GeoGuessr 攻略の大前提となっている。
これらの事情から、一般的に(?)GeoGuessr の攻略情報として流通している要素として、交通ルールやナンバープレートやボラードや標識や電柱が、遭遇頻度が高く高精度な情報として扱われており、これらを抑える事が攻略効率の高い定石として扱われている。
一方で、定石であるということはどのプレイヤーも把握している確率が高いということでもあり、死なないための命綱にはなるが、武器にはなり得ないということでもある。
そこで、精度は低いが汎用性のある情報を追加で学習したり、汎用性は低いが精度の高い地名などの情報を座学することで、各プレイヤーは自分自身の武器を磨くことになり、その強みを押し付ける事で勝率を上げることが出来るようになる。
効率の良い攻略方法とは、ベースラインとなる高頻度高精度の情報を広く学んだ上で、固有の強みを磨き上げつつ、他プレイヤーの強みに食いつく事である……と少なくとも自分は思っている。
固有の強みの探し方にも効率がある。
例えば、小さい国土の地名について詳しくなって満点を出せるようになったとしても、相手がざっくりと国特定だけでピンを押してきた場合、与えられるダメージは少ない。
国土が大きい、更に言うなら東西あるいは南北に広い国を中心に詳しくなるほど、距離差で高ダメージが出せるようになる。
一部界隈でロシアの見分け方の研究が極まっていたり、日本国外のプレイヤーがやたらと縦に長い日本に詳しかったりするのはこの辺の国土の形状による優先度の影響であると思われる。
これらを踏まえた攻略効率の高さと、逆張りスタイルの強さという力学、そして各々のプレイヤーの国籍や体験に基づく強みなどを考慮した上で、自分が特化していく学習領域をどこにベットするかを決めること、そしてそれらが入り乱れてぶつかり合った時に奇跡的な結末が発生すること、それこそが GeoGuessr の最大の面白さであり、すべての国籍そして文化圏のプレイヤーに敬意を評して紳士的に戦うことの意義の源泉である。
あらゆる植生と、気候と、交通ルールと、車線デザインの分布と、標識デザインと、電柱の形状と、ボラードのデザインと、全世界の建築様式と、あらゆるエリアの地名と、すべての言語の意味と、あらゆる文化と歴史と、標高図と地理を、そしてそれ以外のすべてを学び続けよう。
相手プレイヤーが知らない知識を君が持っていれば、君は一撃で相手を倒すことが出来るかもしれない。その瞬間を追い求めよう。
そのすべてが必ず君の糧になるだろう。