くちびる
櫻居 惠.icon
薄く開いた赤い唇から零れるのは愛と毒。
貴女に夢中になるほどに蝕まれてゆく。
唇が赤いのは薔薇を食んだため?
それともその身が放つ毒に爛れたため?
君から吐き出されるものならば、
毒だっていくら浴びてもかまわない。
だから、
せめてその愛を一滴でも僕にかけて。
この身が朽ち果てる前に。
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