逆さの塔
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我々の生きる物質界と重なるようにして、星海、すなわちエーテル界が存在している。両者は星の中心に近づくほど渾然一体となり、ある深さからは、人間のような物質界の存在でも、エーテル界に立つことさえできるという。シャーレアンの名だたる賢者たちが、星の運命を研究する過程で魔法施設「逆さの塔」を建設し星海観測を行ってきた。才ある者がこの施設を利用すれば、惑星ハイデリンの中心たる「星の海」の底すら、覗き見ることが叶うと言われるが、実際、観測を続ける中でハイデリンの意志との接触があり、大撤収後もハイデリンとの継続接触の必要性を感じた彼らは、シャーレアン本国ラヴィリンソスの地下に、次第に力が弱まっているハイデリンの声を、少しでも安定して拾えるよう、より深く、星の中心まで見通せる後継施設「アイティオン星晶鏡(せいしょうきょう)」を建造して星海観測を続けていた。
「逆さの塔」はその名のとおり地下にぶら下がるつららのように逆さに建っているため塔の上階へと降りていくことになる。そのために建物内部では部屋や廊下の天井を歩くこととなる。しかし、シャーレアンの「大撤収」以降、放棄されて久しい施設内は、取り残された使い魔たちの縄張りと化している。「大撤収」の際にほとんどの道が閉ざされたが、唯一マトーヤの洞窟の扉から通じる道はそのまま残されている。