紅玉海の歴史
イルサバード大陸の東州ヤンサ地方と鎖国して久しい東方の島国ひんがしの国との間にある海峡で、海から昇る朝日が海面に反射し、まるでルビーのように美しい事からRubySea(紅玉海)と呼ばれるようになった。また亀をルーツに持つコウジン族が住む海としても知られている。
この海域はその美しい呼び名とは裏腹に、古来から海賊が幅を利かせる無法地帯として古くから知られており、商船などの民間船に対する略奪行為や通過する船に難癖を付けては帆別料と呼ばれる通行料をせしめるなどの行為が永らく常態化していた。そんな紅玉海の状況が一変する出来事が起こった。
鎖国により固く門扉を閉ざすひんがしの国が、かねてから繰り返されてきたエオルゼア各国からの交易を望む声に応える形で港町クガネが開港されることとなった。独特の文化や技術を持つひんがしの国との交易に各国の政府も民間人も沸き立ち、クガネの街に商人たちが殺到する事となったのだが、これに沸き立ったのは何も商人だけではなかった。紅玉海を通過する船が劇的に増えた事で海賊達も沸き立った。結果、当初の盛り上がりもさほど続かず、リスクを恐れた商人達はクガネへの渡航を敬遠するようになってしまった。
この事態に誰よりも怒り狂ったのはひんがしの国を統べる幕府であった。世界の要望に応える形で開港する事でせっかく優位に交易を進めようとした矢先、海賊達にそれをくじかれ見込みが外れた幕府は、侵略国家ガレマール帝国籍の船舶への海賊行為が自らの立場を危うくするとの理由をつけ、隣国ヤンサの領海にも関わらず紅玉台場と呼ばれる人工島を築き、船舶の航行の安全を確保する為、砲台を設置する暴挙に出た。