第一世界:古代ロンカ帝国
第一世界の各地に遺構が残る古代ロンカ帝国は魔法大国であったといい、初代ロンカ皇帝はたくましいロンゾ族(ロスガル族の第一世界での呼称)であったという。その中心地をラケティカ大森林いおき、大蛇を神獣として信仰していたが正確な呼称は定かでなく「聖なるロンカの水蛇」「昏き森の守護者」あるいは「破壊者」など時代により、66通りもの異名を与えられてきたらしい。ロンカの祖は森のヌシたる蛇を調伏し、国興しの力とし、ボスの座を巡って争う猿の姿から、競争による発展を学び、犬の社会性を見習い、和を保とうとした。
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『汝、第一に水蛇を崇めよ。その力、対立するものも従え、国を興す礎とならん』
『汝、第二に大猿を崇めよ。その魂、己の研鑽を求め、国を高みへと押し上げん』
『汝、第三に狼犬を崇めよ。その群れ、ひとつの身体のように動き、国を平らかにせん』
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また、寿命が短いために後世への伝達として記録することが習慣となっているキタリ族を書記官として登用した。しかし、栄えるものはいつかは衰退する。三千年の昔、ロンカ帝国の時代の末期にはロンカ帝国の衰退を好機と捉えた周辺諸国との戦が絶えず、領土は奪われていく一方であった。ロンカの皇帝は同盟者に嘆願の石板を送り救援を求めたが、それに応じて駆けつける者は終ぞなかったという。そうして国は亡びた。
古代ロンカ帝国の遺跡は数多く残っているが、ラケティカ大森林に残る遺跡はロンカ帝国皇帝との契約により、森に住むヴィエラ達が代々守り人として護り抜いてきた。ケティカ大飛瀑につながるロンカ帝国の神殿遺跡キタンナ神影洞にはロンカの帝が護らんとした叡智の中でも、「もっとも古きもの」が祀られている。それは古代ロンカ帝国よりさらに古い時代の壁画であり、そこには何故世界が14に分かたれたかが描かれているという。