古都アムダプール

アルデナード小大陸のティノルカ地方にあった古代都市国家。残っている遺跡などから、現在の黒衣森南部森林を中心に壮麗な都市を築き栄えていたようだ。

第五星暦に入り300年が過ぎる頃、気候が安定し、魔法の利用により生活基盤の復興が完了すると、エオルゼア各地に人々が集う都市が次々に勃興した。そうした都市がやがて独立した都市国家の体を成していった。更に250年ほどかけて都市国家はその数は12を数えた。やがてこれらの都市国家は存続をかけてしのぎを削り合うようになり、いくつかの都市は滅亡しあるいは統合され、勢力図は刻々と変化し、第五星暦も1000年を過ぎる頃には、アルデナード小大陸中央部の平野（現在の黒衣森一帯）を支配したアムダプールを含め、都市国家の数は6にまで減っていた。

https://gyazo.com/506add747be6a830429494e335f94604

アムダプールは、大地と豊穣の神ノフィカを信奉していたことから世の調和と平穏な生活を望む傾向にあり、専守防衛を掲げるアムダプールにおいて発達したのは、石造りの像に魔法をかけて操る妖術であったという。古典的なゴーレム製造法を基盤としつつ、独自に操縦術を発展させた彼らは、石材を削って精巧な彫像を造り、魔法によって仮初の命を与え守護者と成した。その一方で魔法都市マハが黒魔法を用いて周辺都市を併呑し始めると、これに対抗する力の開発に力を注ぎ始めることとなった。こうしてアムダプールで生み出された魔法は浄化と癒やしの力である白魔法であった。この白魔法の確立により、第五星暦1000年代初頭においては、魔法都市マハとの衝突は、一時的にだが危うい力の均衡により保たれることとなった。

第五星暦1200年頃、魔大戦は最終局面を迎え、魔法都市マハの軍勢が古都アムダプールの市街地にまで迫ろうとしていた。マハは妖異の大軍勢を投じてアムダプールの都市防衛の要である城を陥落させると、都市部への侵攻を開始。黒魔道士たちは上級妖異である「ディアボロス（Diabolos）」を召喚し一気に決着をつけようとする。一方、アムダプールの白魔道士たちも都市に多数配置していた石造りの守護者たちを目覚めさせ、ディアボロス率いる妖異の軍勢に対抗、多大な犠牲を払いながらもディアボロスを封印、マハの軍勢を押し返すことに成功した。

https://gyazo.com/be96f229e3948f2e938210fdca7ce1cb

こうしてアムダプール攻防戦は防衛側の勝利で終りを迎えるが、魔大戦の戦火はエオルゼア各地で属性エーテルを大量消費することになり、属性バランスが崩壊し、天変地異が始まる。

環境エーテルの観測により、来る第六霊災が「水の属性」であることが判明したため、都市国家はそれぞれの民を守るために都市国家の総力を挙げる体制を

必要とし、総合司令部的な組織を立ち上げることになる。これが後のグランドカンパニー設立につながっていく。古都アムダプールでは、グランドカンパニー指揮の下、大移民団を結成し北方アバラシア山脈に向け陸路での移動を開始した。

https://gyazo.com/20bde9e7793df521c08f0afe5982e8ed

こうして潰えたアムダプール文明の存在は、環境エーテルを用いる「白魔法」が、再び乱用されることがないようにと、精霊たちが森を押し広げ、アムダプールの遺跡を呑み込んだうえに魔法的に秘匿していたためつい最近まで白魔法の継承者である「角尊」たちしか知らなかった。しかし、第七霊災によって封印にほころびが生じ、そこに存在していた遺跡に、人々が気付くようになってしまった。