ナマズオ族
東方地域の河川流域に古くから暮らしてきた種族。ナマズのような面構えの民族で、愚鈍そうだが言葉を話すことが出来る。顔から生えるひげは鋭い感覚器官となっていて、水中で魚貝類をたやすく発見できるほか、鍛えれば土中から水脈を発見することもできるという。一族を束ねるような政体は有していないが、一部の者は文明を受け入れドマの民と共存している。文明社会に溶け込むものがいる一方で、非文明的な生活を続ける者も多くヤンサ平原で多く見ることができるほか、無二江右岸にあるユヅカ代官屋敷にはナマズオ族の集団が暮らしている。元は代官屋敷だったが帝国との戦争後、住む人がいなくなった屋敷にナマズオたちが住みついた。アジムステップにもナマズオ族の集落があるほか、新大陸でもその存在が確認されている。人との交流もあって、概ね友好的な存在だが、中には野生生活を送るものや、烈士庵の近くにある七彩溝にはエビス・ナマズオという野盗化した集団がいる。同族がかなりの広範囲にわたり棲んでいるため、その情報網については侮れないものがある。
ナマズオ族の鈴
ナマズオ族が付けている「鈴」には由来がある。その昔、ヤンサが戦乱の渦中にあった頃、一匹のナマズオ族がある武将から無二江を渡って手紙を届けるよう依頼された。そのナマズオ族は決死の想いで手紙を届け、その結果、武将は連携が取れたことで勝利する。この武将がガンエン廟のガンエンであり、彼は後にヤンサを統一して国主となった。国主となったガンエンは手紙を届けたナマズオ族を訪ね、丁寧に礼を言い「報せを届ける者」としていい音がなる「鈴」を贈ったという。それ以後、ナマズオ達は誇りとともにこの鈴をつけているという。
種族・民族図鑑~Ethnic Encyclopedia~