ダルマスカ王国
ダルマスカ王国は東州オサード小大陸南部、ステイ山脈の南方に広がる広大なダルマスカ砂漠に建国された王国で、王の下で政務を司る「蒼政庁」が政府組織となっている。名前の由来は、庁舎が蒼色のタイルで飾られていたことにある。古くから光の神を中心とする多神教であるキルティア教が信仰されていてその教会は主に文化面において大きな影響力を持っていた。ただし一時的に政治への介入を深めた時期もあり、此れに対する強い反発を経て政教分離が強行されたという経緯がある。バナルガン王朝の下、1000年に及ぶ長い歴史を誇った。
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北州イルサバード大陸と東州オサード小大陸を結ぶ陸路は、永久焦土地帯ザ・バーンとダルマスカ砂漠のふたつしか存在せず、このうちザ・バーンは途中に水源地が存在しない上、過酷な環境と生存競争に適応した強力な魔物が住まうため、オアシスが点在するダルマスカ砂漠が事実上唯一の陸上交易路として利用されてきた。それゆえ、砂漠のオアシスを抑えるダルマスカ王国は、古来交易の中継地として栄えた来て歴史があり、かつての王都ラバナスタには、東西の諸国より集められた珍しい品々が並び、その発展ぶりは「砂漠の蒼い宝石」と謳われるほどであたっという。地政学上、重要な地域を国土としていたため、これまで幾度となく侵略の対象となってきたが、その都度はねのけてきた歴史を持つが、30年前に永久焦土地帯とスカテイ山脈を飛空艇で飛び越えて防備の薄い後背からガレマール帝国の侵攻を受けた。
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ダルマスカ侵攻作戦を指揮したのは、「漆黒の稲妻」と異名を取ったノア・ヴァン・ガブラス軍団長率いる第IV軍団でダルマスカ王国と約半年にわたり激闘を繰り広げた。王都ラバナスタを守る最後の砦・ナルビナ城塞では悲惨な攻城戦が展開され、ダルマスカ軍に約7万人もの戦死者を出したといわれる。ナルビナ城塞でダルマスカ王の子息であるラスラ王子と、その双子の妹であるアーシェ王女が戦死したことで戦意を喪失したダルマスカ王は降伏を受け入れた。その後しばらくしてダルマスカ王は病死し、千年の歴史を誇るバナルガン王朝は断絶した。
ダルマスカの魔女
ガイウスの部下で第XIV軍団の分権隊長リウィア・サス・ユニウスは、ダルマスカでの反乱鎮圧で活躍したことで「ダルマスカの魔女」の異名を取ったが、これは彼女が属州反乱鎮圧の際に、冷酷で苛烈な反逆者狩りを指揮したことに由来する。