クガネ
東州オサード小大陸からさらに海を隔てた東側にある島国が「ひんがしの国」である。ひんがしの国は大きく分けてコウシュウとシシュウという島があり、本州にあたるコウシュウにあるブキョウと呼ばれる都に置かれた幕府が統治している。ほかに幕府の下に井ノ国、未ノ国と呼ばれる国があるらしいが詳しいことは分かっていない。幕府の統治が始まる前は複数の豪族よる国盗りが盛んで戦が絶えなかったのだという。現在、鎖国政策が敷かれているこの国において、唯一異国に対して開かれた港町がシシュウにあるクガネである。それ故、エオルゼア諸国はもちろん、ガレマール帝国に至るまで、世界各国の船が入港し、また各国ともこの地に大使館を設置している。そのため独特の文化に溢れ煌びやかな街並みを誇る商いの街であると同時に、各国が凌ぎを削る諜報と政治の最前線となっている。
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クガネは元々あった小島を利用して作られた出島になっているため厳密に言えばシシュウからはみ出た所にある。幕府から派遣されたクガネ奉行が統治している。またクガネが開港場となって以来、異国情緒溢れるこの街を訪れる者の数は増える続ける一方で、中にはこの街に拠点を置いて長く留まって活動を続ける者も年々増加している。もはや都市内の宿だけでは到底手が回らなくなったため、この街を治めるクガネ奉行は隣接するシロガネ島を開墾し異国人が土地を所有して住居を構える事が出来る居留地を設けた。
このクガネは、開港場となることとなった数十年前、森を切り開いて作られたのだが、その際にこの地に千代の昔より棲み着き、守護してきたヌシの金狐により港の建築が幾度となく妨害され、建設は難航した。困った人々は、街と港を開くためにヌシの金狐を討伐した。
クガネの民はヌシである金狐の怨念を怖れると同時に、クガネの発展を願い、風水士の「カザン」を招き、ヌシの魂を鎮めるため、まだ更地だった街の四方に、風水術で結界を張った。その結果、クガネはひんがしの国随一の商港に発展を遂げることとなった。この出来事から今や、クガネでは風水士は財をもたらす存在として人々から崇められ、権力者や商人の御用聞きになっている。