アルカソーダラ族
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イルサバード大陸の南方、南洋諸島サベネア島の先住民であり、遅れて移住してきたアウラ族やヒューラン族と共に、「ラザハン」を築き上げてきた。アルカソーダラ族はマタンガ族の一派で、象に似た頭部と巨体を誇り身長は2mを軽く超える。外見的には象と同じく長い鼻と大きく薄い耳を持っており、その巨体から怪力ぶりが注目され
がちなのだが、人の言語をよく理解して話し、理知的で思慮深い。知能レベルが高く、優れた錬金術師も少なくない。アジムステップに暮らすマタンガ族は、アウラ族に対して強烈な敵愾心を抱いているが、サベネア島のアルカソーダラ族はともに国を建ててきた影響か、人に対しての敵愾心はない。ラザハンの文化は先住民族である彼らが古から築いてきた文化に、後に流入してきた異民族の文化が溶け合い独自の様式を形成している。また現在サベネア島に伝わる独自の信仰の源流を創ったのはアルカソーダラ族の祖先であり、アルカソーダラ族は現代においても信仰に篤い者が多い。また、同じマタンガ族の一派で見た目がアルカソーダラ族とほとんど同じガジャスーラ族もサベネア島に暮らしている。ガジャスーラ族は言語による意思疎通や既存の道具や乗り物を使う程度の知識・知恵はあるが、自ら文化的な生活を嫌って野生の中で暮らす事を選んでいる種族であるため、独自の文明を持たない。群れを率いる立場の一部の個体以外は基本的に全裸で服を着ていない。皮膚の色がアルカソーダラ族が青灰色であるのに対し、ガジャスーラ族は黒っぽい灰色という違いがあるが、それ以外の身体的な違いは無い。
アルカソーダラ族に伝わる神話
昔々、この島では、人の姿をした「マヌシャ神群」と、獣の姿をした「ムリガ神群」が争い続けていたが、やがてムリガの神々はマヌシャの神が持つ知恵を求め、マヌシャの神々も、ムリガの神の絶大な力を欲するようになった。そうしてお互いに頭をすげかえ、知恵と力を兼ね備えた神々が誕生し、長きにわたる戦いが収められたのだという。以来、マヌシャ神群は獣の面をつけ、ムリガ神群は人の手足を模した似姿をとることで、互いを称え合うようになったのだという。
・マヌシャ神(人神)
マヌシャ神群の中で、とくに有名なのがマグ、ドグ、ラグの三姉妹神で長女の「マグ神」が知恵を司り、錬金術師が多く祀っている。次女の「ドグ神」は富を司り、特に交易商人たちには人気がある。三女の「ラグ神」は技巧を司り織物職人などに信者が多いという。三姉妹がそろった絵や像は、家を豊かにする縁起物として、広く愛されている。
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・ムリガ神(獣神)
ムリガの神々は、自然を司る力自慢が多く、島で民族同士の戦いが起きていたころには民族の守り神として掲げられた。特に象(ガジャ)の頭を持った神獣はアルカソーダラの祖とも考えられており、大切にされている。