妖精郷イル・メグ
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光の氾濫以前、ここにはフッブート王国という山岳都市があり山道を登った先の崖の上に築かれたグリュネスリヒト城を国土の中心とし、見下ろす谷合には城下町が広がっていた。王国西部の山岳部を放牧地帯とする畜産業が主な産業で放牧地で育てた牛や豚、搾乳したミルクを城下町へ卸し、それを食肉や肉製品に加工したり、乳製品に加工し他の地域へ供給する事で潤っていた。
フッブート王国の国土は光の氾濫による直接的な被害こそなかったが、度重なる罪喰いの襲撃にあい、多くの国民を失った。国王は国を捨てることを決し、残った国民と共にこの地を捨てた。そこへ光の氾濫に呑まれた事で故郷の森を失い行き場無く彷徨っていたピクシー族が国ごと廃墟となったフッブート王国を見つけ、フーア族、ン・モゥ族、アマロ族などの他の妖精たちを呼び寄せ妖精鄉を作り、ピクシー語で「虹の国」という意味のイル・メグと名付けた。グリュネスリヒト城は妖精たちにリェー・ギア城と呼ばれるようになり、妖精たちを束ねる妖精王の居城として使われている。また国土の大部分を占める巨大な湖はフーア族がこの地に来た際に水を呼び込み作ったもので、湖底にはフッブートの城下町が静かに佇んでいる。
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光の氾濫後に現れた罪喰いはノルヴラント各地で人の国や町、村を襲い、命を奪い続けた。その罪喰いの襲撃から逃れるため放棄されたフッブート王国を新たな故郷とした妖精たちが暮らすイル・メグも勿論例外ではない。大罪喰いと共に現れた罪喰いの群れに蹂躙される妖精たちを守るため、イル・メグを統べる妖精王ティターニアは最前線で戦い、罪喰いを統率している大罪喰いと対峙した。結果、大罪喰い倒すことには成功したが、大罪喰いが消滅する際に放つ「感染する光」を浴び、ティターニア自身が大罪喰いとなってしまった。国を守るための盾となったティターニアの大罪喰い化にイル・メグに暮らす妖精たちは心を痛め悲しみに暮れたがそのまま放置するわけにもいかず、ティターニアをリェー・ギア城に閉じ込め幽閉すると、閉じた城を開けるための鍵として4つの宝、ドレス、王冠、石の杖、靴に「城が開かれるのは、妖精王を還すとき。そして、還した勇気ある者を新たな王として祝福する」、つまり宝を4つ集め妖精王を倒した者がその鍵を受け継ぎ次の妖精王となるという魔法を掛け、宝を4部族が4つの宝をそれぞれ別々に管理し、守る事とした。妖精王を星の海に還すその者が現れるまで…。