シャドウ オブ マハ（Shadow of Mhach）

第五星暦はじめ、世界を覆った寒波が過ぎ去ると、アバラシア山脈から流れ出した雪解け水が白妙河を形成し養分を運んできたことで、下流域であるヤフェーム地方一帯は豊かな地となった。肥沃で豊かな地を求め次第に人が集まり、第五星暦500年ごろには都市と呼べるほどになった。そして「マハ」と呼ばれる都市国家が生れた。

成立当初のマハは、エオルゼア十二都市の一角に過ぎず、当時エオルゼア中央部を支配していたアムダプールに比べ数分の一の国力しか持たなかったが、第五星暦800年頃に現れた女魔道士「シャトト」は、生涯を通じ「究極の破壊の力」を求め続け「黒魔法」という独自の魔法体系を確立した。これによりマハの軍事力は飛躍的に高まり、マハは時代の荒波を耐え抜き、やがては周辺の都市国家を併呑し領土を広げるまでとなり、エオルゼア一の軍事力を有する強国へとなっていった。

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強国となったマハはさらに勢力を伸ばすため、バイルブランド島に栄えていた古代都市ニームと黒衣森の南部森林に栄えていたという古代都市アムダプールに魔道士を送り込み、アムダプール市街で「闇の使者ディアボロス」を召喚する。アムダプールは白魔道士たちの献身的な働きによりディアボロスはなんとか封印したものの、その対応で疲弊しきった古都アムダプールは第六霊災に耐え切れず滅亡した。

敵対するアムダプールの滅亡に気を良くしたマハの魔導士達は更なる力を得る方法として異界ヴォイドの妖異を使役し、奴らの力を利用するという危険極まりない手法を思い付く。大洪水に備え建造されていた魔航船「アーク」の動力とするため船内に棺を造り、千を超える妖異を封じ込めその魔力を利用しようとするが、その制御に失敗。暴走しかけたため、そのまま棺に封印した。

しかし、どうしてもこの力を諦めきれないマハの魔導士達は「アーク」の中枢として、魔王級の大妖異、影の女王「スカアハ」を据え、使役しするというとんでもないことを考え出した。スカアハは強大な存在ではあるがマハ随一の使い手クェーサルの力であれば御することが可能だとされたが、結局そのクェーサルの力を以てしても「スカアハ」を押さえつけ、利用することはできず、船内で次々と妖異が目覚め暴走しはじめた。クェーサルと53人の間抜けな魔道士たちは、力を合わせなんとかこれらの妖異を再び「棺」に封印したのだった。

飛空艇の利用が進みつつあり、「大飛空艇時代」の到来が叫ばれる中、自前の飛空艇を操り、秘境や秘宝を求めて、雲海を舞う者たちがいた。人は彼らを「空賊」と呼ぶ。

そんな彼らの間で、広まりつつある「雲海を漂う幽霊船」の噂……。それは古の時代、大洪水から逃れるために魔道士たちが造り上げた、邪悪なる力を用いた禁断の「箱舟（アーク）」だった……。

空賊団「レッドビル」たち空賊の次なる目的地は、アルデナード小大陸西岸の「ヤフェーム湿地」。かつて第五星暦時代に、破壊の力を極めることで栄華を誇ったという、伝説の魔法都市「マハ」の都が存在していた場所であった。

雲海の果てに、その浮島はあるという。魔法都市「マハ」の魔道士たちが、大洪水から逃れるべく、天に造りし「約束の地」……。 だが、アーク計画の失敗に伴い、この空中都市にマハの民が入植することはなく、今ではスカアハを筆頭とした妖異たちの影の国と化していた。