論文の書き方
いろいろな資料をまとめました 増井.icon
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論文の書き方資料
伊藤@お茶大
ACM CHIコンファレンスに通すための工夫
実際に研究する前に論文を書くという大胆な(しかしたぶん正しい)アプローチ
論文とは何のために書くのか、とかどういう構成にすべき、とか有用情報多い
英文論文を書くときとても勉強になる
以下を明確に述べる
なぜこの問題が重要なのか
問題の原因は何か
どんな解決案を提案するのか
その効果は本当か
他にどんな研究があるか(なぜそれらの既存研究ではだめなのか)
誰のために役に立つのか
どう発展できるか(どんな応用があるか)
研究の初期段階でこれを書いておくといい
やってるうちにわからなくなってしまうから
これは納得 増井.icon
増井.icon が納得したところ
内容を一言で言えるようなものにする
変なケチがつかないように注意する
納得しないところ
論文を書くことが目的になってしまっている
体裁の話が中心
養老孟司
あるとき文系の研究所の集会で、研究者の心がけとして、できるだけ文献は読まないようにしていると発言したら、目を丸くされた。工学系ではアイデアが大切で、文献ばかりに依存するとそれが出なくなるからだ。もちろん同じアイデアが先行研究にないか文献チェックは怠ってはならない。
論文書いてから研究する、など
https://gyazo.com/88cec3fb4f51396b58eb146f3ff4b91b.png
文章法については様々な本が出ていますからそれを参照すれば良いでしょう
論文が書けるようになるためには論文のスタイルを知る必要があります
スタイルは既存論文を色々読めばすぐわかります
論文のスタイル
インタフェース関係のスタイルは以下のように決まっていますから悩むことはありません
解決したい問題の説明
関連研究
自分が考えた解決方法を説明
その実験評価
考察、他との比較
参考文献
作品と評価結果と関連知識があればすぐ書けます
採録される論文の書き方
基本: 査読者が低い点数をつけにくいようにすれば良い
流行りそうなトピックを選ぶ
テーマが古いと通りにくい
e.g. 情報視覚化, テキスト編集, ...
査読者が読んで楽しいようなテーマが良い
世の中の流行とは違う可能性あり
明らかな減点要素を取る
参考文献不備、評価不足、強すぎる主張、よくわからない論理
参考文献はとにかく沢山並べるのがよさげ
関係無いから省いてしまうと調査不足だと思われて減点される可能性がある
こういうのもある、紹介するだけでもかまわないから参考文献リストに入れておく
その分野の偉い先生に事前相談する
その人に査読が回る可能性が高い
落ちたら別の学会に出す
落ちたことは忘れてしまう
注意点
本当に面白いトピックをうまく解決したら採録されるわけではない
ユーザが少ない新手法などは論文にならない
評価不足ということで一蹴される
評価がやりにくいシステムは通らない
比較可能なシステムが無い論文は評価されにくい
欧米人に理解しにくいシステムは海外コンファレンスに通らない
役にたたないシステムでも、きちんと説明と評価がされていれば落ちにくい
査読者は主観的な意見を書くのは躊躇するが、文献が抜けてることは指摘しやすい
ケチをつけにくいと通ってしまう
新しい有用なシステムでも楽勝で落ちる
Larry PageがPageRankアルゴリズムについて書いた論文はSIGIRコンファレンスで不採録になった (GyazzはWISSで不採録になった)
(GearがWISSで不再録になった)
トレンド
昔はビデオを添付すれば採録されやすかったが最近は関係ないと思う
誰もがビデオやデモを添付するので
CHIでは30秒ビデオ添付が必須
なんらかの方法で査読者を驚かせることができると良いかも
評価として、ユーザが10万人いると言っただけで驚かれたことがあった
通る論文を書く方法
関連コンファレンスのトレンドを調べる
コンファレンスに関係する先生と友達になる
メールなどで交流したり遊びに行ったりする
上手な論文の構成を研究する
論文通すのが上手な人間の真似をする
関連研究のサーベイは網羅する
Wikiを使うとこういう情報を共有しやすいのでいろいろ書き込みましょう
参考資料
Review Criteria
何を解決したのか(What problem are you solving?)
制約や前提を詳細に述べて、何が問題であるのかが示されているのか。
先行研究にはどのようなものがあるか(What were the previous solutions?)
先行研究と自分の研究は何が違うのか。先行研究での欠点をどのように克服したのか。
どの程度きちんと問題を解決しているのか(How well did you solve your problem?)
設定した問題に鑑みて達成、解決したことは何か。
学会のフィールドに貢献しているのか(What does this work contribute to the field?)
どのような新たなアイディアや結果があるのか。それらの汎用性はあるのか。
完成された論文なのか(Is the paper complete?)
新たなアルゴリズムや技術を論文にしている場合、その論文と参考文献とされてい文献をもとにそのアルゴリズムや技術を実装できるだけの十分な情報を含まなければならない。
数字を例示する場合、嘘や誤解のないように、 その数字が計測されたものなのか、シミュレーションされたものなのか、引用されたものなのかを示さなくてはならない。
論文に不要な情報が含まれていないか。(Does the paper contain too much information?)
学会の大会で良い発表ができそうであるか。(Can this paper be presented well?)
プレゼン栄えしそうな論文であるかどうか
増井の感想
こういう点が減点の対象になりやすいと読むべき
ユーザ評価について書いてないが、それを書かないと落ちるョ!
プレゼン栄えなんか関係無いと思うけどなー
ていうか地味だという理由で落ちることはないはず
そんな理由で減点したら怒られるだろう