Middle-earth: Shadow of War
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美術面ではピーター・ジャクソンのLotR映画シリーズ6作に概ね則り、ストーリーはホビットとLotRの間の時期を舞台にしたオリジナル
原作小説世界とは時代設定などを変えている所も多いが、映画設定とは矛盾しないようになっている模様
敵のオーク1人1人に個性と名前があり、プレイヤーを殺すと昇格したり、以前戦ったことを覚えていたりし、オーク社会が変容していく、というNemesis Systemが独自要素
更にAct II以降は敵を幽鬼の力で支配下に置いて軍勢を作り上げ、ストラテジーゲームの要素も加わる
前作・Middle Earth: Shadow of Mordorの直接の続編で、ストーリーもゲームシステムも概ね踏襲
ざっとストーリー:
第三紀末、まだゴンドールは黒門やミナス・イシルを維持していたが(ゲーム独自設定)、サウロンが復活してきてやべえ
黒門が破られ、主人公のレンジャー・タリオンは命を落としたが、ケレブリンボールの魂と合体して半幽鬼として蘇る
滅びの山でサウロンの影響下にない新たな力の指輪"The New Ring"を鍛えてサウロンに立ち向かおう(ここまで前作)
いきなり力の指輪をシェロブ(ヒロイン1)に奪われる(プロローグ)
とりあえずミナス・イシルがやばいので救援に向かいつつ、そこにあるパランティアを守るぞ(Act I)
だめだった。ミナス・イシルの指揮官がアホでパランティアをアングマールの魔王に渡しちゃうし、ミナス・イシルも陥落する(後のミナス・モルグル。映画tTTやRotKにつながる)
シェロブ、力の指輪目当てのナズグルに狙われるようになってしまったので、めんどくさくなって指輪を返してくれる
指輪が帰ってきたので、オークを支配して軍勢を作り、改めてサウロンに立ち向かおう(Act II~)
書いてる時点ではAct I終わったところ→本編ストーリークエスト全部終わり、Epilogue(Act IV)入り
所感
Steam版でやってるが、前回使用したディスプレイを記憶してくれるので、マルチディスプレイ環境に優しい
これは対応してないゲームがかなり多いので、好印象
その代わりメニューなどの操作感はいまいち
当然といえば当然か
最初は自分に合わないかな?とも思ったが、LotRシリーズはガッツリ抑えてる人間なので、地名や人名に興奮しつつやってくうちに徐々に慣れて楽しめてきた
Act II以降、だいぶ毛色が変わってくる
動画でしか見たことはないが、マップ踏破に関してはアサクリともよく似ている というかむちゃくちゃ似ている。リリース直後はゲーム批評界隈でもそう言われたし、AC2のデザイナーもTweetしたりして少々きな臭かったようだ
重要なポイントとして、レベルアップのための経験値は全てクエストやマップオブジェクトから得られ、戦闘そのものからは得られない
アイテムは雑魚との戦闘でもドロップするが、高級なものはCaptain以上から落ちるのが基本
マップオブジェクトをとにかくこなすのがレベル上げの中心となる
キャラデザもモーションも及第点以上には感じる
主人公含む人間の顔がちょっとのっぺりし過ぎ感はあるが、逆に他のキャラは(オークも含め)出来が良い
シェロブ(ヒロイン1)やエルタリエル(ヒロイン2、DLC主人公)はなかなかいい
戦闘システムは、ノンタゲであることを除けばNieRとちょっと似ているが、独自要素が強い A(×)でローリング・ダッシュ・段差や隙間ジャンプ・壁のぼり・ぶら下がり・二段ジャンプなどのマップ踏破アクション全てを担う
とりあえずA押してりゃどこまでも直線的に移動できるのは楽だが、一方で1ボタンに集約されてしまっているせいで、出てほしいアクションがすぐ出ない現象によく遭遇する
X(□)で攻撃、Y(△)でガード(カウンター)
ノンタゲだが、レバーを入れている方向にいる敵に自動で攻撃する。踏み込みはかなり強く、直近の敵が5キャラ分以上離れていても届いたりする
Yはガードという概念が存在するのか若干怪しいくらい、カウンターにしか使わない
敵からの攻撃にはガー不とカウンター可能の2通りあり、ガー不は回避必須、カウンター可能は回避・通常攻撃・カウンターの3通りで対処できる
背後からの攻撃もカウンターできるので、気をつけていれば背中を斬られることもない
カウンター可能攻撃に単に通常攻撃を当てて止めるより、ジャスガ(カウンター)をするほうが、受付時間にかなり余裕がある他、パッシブスキルが発動する場合もあるので大抵は得
敵は怯んでくれることが多いので、1対1なら基本は殴り続けられる
しかしオークは一定時間でいくらでも湧いてくる上に数が多く、1対多戦が基本になる
基本的には視界を広く取ってカウンターor回避ゲー
オログ(大型オーク)など、カウンター時にBボタンを使うパターンもある
B(○)はDrain/Dominate/Interrogate
半幽鬼の力で敵からHPを吸ったり、Act II以降は敵を支配下に置いたりする。あとは尋問(interrogate)して情報を引き出したり
ステルス状態からならインスタントだが、戦闘中はチャネリングが必要
ピンチのときには、critter(ネズミや蜘蛛)からDrainしてHP回復ができる。エスト瓶はない
大型敵(オログ)に対してはカウンター入力でスタンさせ、騎乗に持ち込める
ぶら下がり中は飛び降りボタンになる
R2保持でステルス、その状態で別のボタンと組み合わせてステルスキルなどのさらなるアクション
敵の数が非常に多いので、ステルスやマップ上の油樽なり蝿の巣なりを利用したクリアリングが必要
スキルが揃ってくると、ステルスから繰り出せる特殊攻撃などが増えてくる
L2でエイム、弓攻撃等
油樽や焚き火を着火できるので、AoE攻撃に直結する
スキルの中にはエイムして遠距離ワープしたり、ドレイク(幼竜)に飛び乗ったりできるものも
ぶら下がり中は後方ジャンプ飛び降りボタンになる
R1で掴み、ほかに拾得やクエストインタラクションなど
大型の敵や獣を弱らせて、R1で騎乗できる
オログに騎乗するとオークの群れに突っ込ませて攻撃できる。このへんは映画版演出の影響が色濃い
L1で幽界に入り、周囲の敵やオブジェクトを認識する
ダッシュ中L3でエルブンスピード(フォーカスを消費するダッシュ)
左側ゲージがHP, その上のゲージがMight、右側ゲージがWrath
Mightはhitで貯まる。Max貯まるとExecute(処刑)が使える。雑魚は即死、ほかは大ダメージ
Mightが溜まっていると発動できるスキルは他にも解禁できる
Wrathはkillで貯まる。Max貯まるとElven Rageが使える。ザ・ワールドした状態でX連打で周囲の敵を連続kill
敵ごとに多彩な特性があり、例えば盾持ち、回避持ち、正面攻撃カウンター持ちなど、それぞれ対処が必要になる。ちょっとDiablo的 他に、低HPで激昂、一度きりの復活、とどめ忍殺が必要(失敗すると逃亡される)など、個性豊か
プレイヤー側も、難易度によっては一度きりの復活(うっちゃり)がついている。ただし、うっちゃりやとどめはQTEになっており、油断してると失敗する
Act II以降は、味方につけたCaptainを敵のCaptainと戦わせるよう命令できるが、この際弱点属性を予め付与しておくなどの工夫もできる
ちなみにCaptain出現時のカットシーンはNemesis Systemの一要素とされているらしく、MODを入れないとスキップできない
しばらく進めるとDrake (幼竜)が出てきて、射落としたりDominateしたりできる
問題はDominateして騎乗したときの操作方法がむちゃくちゃ難しいということ。視点操作がRスティック、Drake操作がLスティックなのだが、デフォルトだとLスティック動作が反転になってるので、必要に応じて好きな方に設定で変えたほうがいい
しかもDrakeは滑空するので、近くに建造物や壁があると急反転できない
これを習得しないとクリアできないクエストが結構ある
Act II以降、Dominateによってオークを支配下に置き、軍勢を作ることができるようになる。そうするとゲーム性が一気に変わる
まずマップ・クエスト攻略では、高所の弓兵や強いモブ(Savageや盾持ちなど)をステルス支配で多めに味方につけたあとで乱戦に持ち込めば、囲まれにくく、かつスケールも大きな多人数戦が可能
Captainを支配下に置くとさらに有機的な活動ができる
スキルを覚えさせたり、ボディーガードに指名して召喚したり、敵Captainを攻撃したり
マップ内の敵オーク軍団には上意下達の指揮系統があり、味方につけたCaptainをWarchiefの側近になるよう仕向けて内通させるなど、なかなか凝った攻略に繋げられる
最終的にはエリアの本城攻略戦となり、Overlordを倒して勝利すればエリアを支配下に置ける
Act II以降のメインミッションのためには必須となる。単身戦闘だけでは進めなくなってくる
Act IIは初めに上記のエリア攻略チュートリアル(Bruzクエストチェーンの冒頭)を完了させると、一気にMordorの複数エリアが開放され、クエストチェーンも複数同時進行可能、どれを進めても良い状態になる
エリアは南東部Nurnenから始まり、Gorgoroth, 東部Seregost, 極東Lithlad (DLCエリア)が開放される
Mordorを内部から弱体化させ、冥王に立ち向かうというのが主なストーリー
Cirith UngolやMinus Morgulに戻ることもできる。Minus Morgulは魔王に占拠されているのでこの時点では攻め落とせない
どのエリアも、Captainをある程度味方につけ、敵Warchiefに内通者を仕向けるか、本城周辺のおびき出し&暗殺Missionで殺しておき、最終的に攻城戦でOverlordを倒す流れなのは変わらず
主人公が育ってきて戦闘に慣れてきたら、ある程度間をすっ飛ばすことはできる
最低限Assault Leaderを全枠埋められる程度まで味方をつけたら、Warchirfおびき出し&暗殺missionでWarchiefを全員片付け、もう攻城して良い
OverlordにBodyguardがいる場合、Nemesisで殺しておくか、Dominateして内通させておくとさらに良い
本城攻略戦の最後はOverlordとの一騎打ちになるが、このときは自分と戦闘時召喚だけでやることになるので、内通者がいるとだいぶ違う
エリア探索は攻城が終わってからでもいい。その後、各Outpostも鎮静化させておくと他の活動がちょっと楽
各ストーリークエストチェーンは特定エリアのマップ攻略がある程度進んでいないと次が開放されない、といった条件があるので、結局どのエリアの攻城もやることになる
クエストの種類
ストーリークエスト (Gondor, Shelob, Eltariel, Carnan, Bruz)
各エリアSiege/Defend
DLCエリアのLithlad以外を全てSiegeしたら、一応ストーリークエストの最後が解禁される
ActIIまででほかのストーリークエストは全部完了できる。Act III終了後、Epilogue以降はオフラインでもDefendが始まる
Nemesis (Captain同士の様々な抗争。無限湧きなのでスルーで良い
Infilitrateしたければ手下をFight Pitsに勝利させるか、もともとBodyguardのやつをDominateする
Shadows of the Past (第2紀にCelebrimborがモルドールに侵攻したときの技を再現するチャレンジ。一部やたら難しいのがある)
全条件クリアできなくてもよいが、未クリア条件が残っているものについてはBarrowsから再チャレンジできる
Web of Fate (Shelobの記憶を集める。地味に難しい3Dパズルを解く)
Ithildin Door (モリアにあったのと同じ、ミスリル製の彫り物であるIthildinを集めて詩を復元し、閉ざされたドアを開けてアイテムゲット)
表示言語を英語にしておかないと解くのが難しい。翻訳では意味もうまくつながらないし、韻もわからないため
Gondorian Artifacts (ゴンドールの遺物収集)
Challenge (週替りや日替わりのクエストや、コミュニティチャレンジ、セットアイテムの解禁チャレンジなど)
Expansions (DLCで導入されたストーリーやチャレンジクエスト)
Act IIIがストーリーの区切りで、Shelobの過去とTalionの行く末が明らかになる
その先のEpilogue: Shadow Wars (Act IV)はいわばカンスト世界、エンドコンテンツで、Sauronが繰り出す高レベルのAssaultに対抗できるよう、ひたすら味方を強化してエリアをDefend/Siegeすることになる
Cirith Ungolから始まって、全エリアAssaultされる模様
全AssaultをStage 10?まで撃退しきったらカンストクリアで、一応真エンディングムービーが用意されている
たどり着くまでは30~40時間、その後カンストクリアまでは相当(60時間くらい?)かかるようだが、道具は全て揃っているし、寄せ手のCaptainをDominateすれば高レベルの味方が手に入る構図なので、そこまで難しくもないらしい
ただ、同じことの繰り返しになることは間違いない
最初の2年間はLoot boxなどの課金要素やコンパニオンアプリがあったようだが2019年にこれらは廃止されたため、Web上の情報は多くが古い
総評
戦闘システムはまあまあ面白いが、だいぶ大味。高難易度で緊張感のあるプレイをすることもできるだろうが、そこに主眼があるゲームではない
GraugやDrakeを呼べるようになったら、それらを回していれば大抵のクエストは容易。身一つでやるのもそこまで難しくはないが、敵が大量にいるので時間はかかる
ストーリーや美術は映画準拠でよくまとめたと思うものの、変えることのできないエンディングが存在するので、最後にはそれが足枷になった印象がある
Epilogue(Act IV)というエンドコンテンツとそれに向かうストーリーは「どうにかひねり出した」感じ
気に入ったならAct IVを続けてもいいと思うが、アクションゲームという感じではもはやなくなるので、個人的にはやるつもりなし
メモ
重要なスキル
Shadow Strike
弓でエイムした状態から発動できる、遠距離Kill。バレててもできる。移動代わりにも使える
Execute系
Might Max時に使える各種スキル。強力なものが多い。戦闘中に使えるInstant Drain/Dominateとか
Freeze系
特にVault Breakerを持ってないCaptainを飛び越えて凍らせる(Hammer of Eregion)と、そこからラッシュして一気に削り(Ice Storm)、Mightを溜められるので倒しやすい
チェーンキル系
ステルスキルやExecuteから派生して、Focusを消費して周囲の敵をX連打で連続killできる
Shadow Strikeチェーンは遠距離でつなげるので移動が捗る
パーフェクトカウンターでinstant kill (Fatal Counter)
困ったらこれやっとけば数的不利を覆せる。複数の敵からのカウンターが重複したときも、どれか1体に対してカウンターした状態で一時無敵になるので安全
エイム状態から弱ってないCaragorをinstant domonate (Caragor Breaker)
Caragorは攻撃するとダメージのないノックバック頭突きで必ず反撃してくるので、こちらが死ぬことはあまりなくても面倒。エイムしてBreakすると楽
一部スキルはチャレンジクエストに必要