相手を理解する3つのフレーム
1) 「何ができるのか?」…Skill スキル(知識、スキル、経験など)
相手が「何ができるのか?」(Skill)を把握することは重要です。一緒に働くうえでベースとなるのは、“お互いに何ができる人なのか”ということです。これは仕事を一緒にしていると、比較的自然に知ることができるようになる部分でもあります。
「××業界に関する豊富な知識がある」、「高速でパソコン入力ができる」、「大人数での商品紹介のセミナー講師を務めた経験がある」、「分析ソフトを使った高度なデータ解析ができる」といった、仕事を行う上での相手の持ち物を理解することが重要です。何ができるかが分かると、効率的に役割分担を行いながらスムーズに協働を行うことができます。
2)「どんな性格なのか?」…Personality パーソナリティ(資質、性格、持ち味など)https://gyazo.com/f5b2cd13180ef0df100d3ec13f44fbce
また、相手がどんな性格なのか(Personality)を知ることも重要です。資質、性格、持ち味などを指します。「せっかちな性格だ」、「大人数で物事を進めることが好きだ」、「じっくりと物事に取り組むことが苦手だ」など、その人の資質や性格に関することです。
「この人と合うな」とか「合わないな」と感じるのは、このパーソナリティが影響していることが大半です。パーソナリティには“よい”・“悪い”といったものはありません。ただし、そのことを理解していないと、「自分と異なるタイプの人とは合わない」と、苦手意識を感じてしまうこともあります。自分との違いも含めて、相手のパーソナリティを理解することで、スムーズなコミュニケーションや協働のあり方を考えていくことができます。
3)「どんな背景や思いがあるのか?」…Context コンテクスト(個人的な事情、将来の希望、人脈など)
最後は相手がどんな背景や思いを持った(Context)人間なのかということを知ることです。先にご紹介した「スキル」や「パーソナリティ」は、長く仕事を共にするうちに、比較的自然と理解が進むこともありますが、この「コンテクスト」については、意識的に相手から話を聞いたり、情報収集をしないと理解することはできません。「どうしてこの会社に入ったのか」、「将来的にはどんな夢があるのか」、「どんな人たちと付き合いがあるのか」といった個人的な事情や将来の希望、人脈などのことを指しています。
実は信頼関係を強固にしていくための最も重要なカギは、お互いのコンテクストを理解することにあります。コンテクストの理解は、相手の言動の動機やモチベーションの源泉、喜怒哀楽のスイッチの理解につながります。