TS-4
https://scrapbox.io/files/6722fc14442377c31c9f87c0.jpg
perplexity.icon
東京大学の核融合研究において、TS-4(Tokyo University Spherical Torus Device No.4)は重要な実験装置の一つです。以下にTS-4の主な特徴と研究内容を解説します。
#TS-4の概要
TS-4は球状トーラス合体実験装置であり、2004年に稼働を開始しました。2017年には大幅な改修が行われ、TS-4Uとして性能が向上しています1。 #装置の主要パラメータ
大半径: 0.5 m
小半径: 0.4 m(2個のプラズマ生成・合体が可能) 磁場強度: 0.05 T → 0.2 T(改修後)
イオン温度: 10-100 eV → 1.2 keV(改修後)
電子温度: 10-20 eV → 300 eV(改修後)
電子密度: 5×10^19 m^-3
#研究目的と特徴
TS-4は以下のような特徴を持つ多目的実験装置です:
1. 多様なプラズマ配位の生成: 磁場反転配位(FRC)、逆磁場ピンチ(RFP)、スフェロマック、球状トカマク(ST)など、様々な内部電流系球状トーラスの生成と比較が可能です1。 2. プラズマ合体実験: 複数のプラズマを生成し、それらの軸方向合体や磁気リコネクションの研究が可能です1。 3. 高磁場合体加熱: 2016年からスタートした高磁場合体加熱プロジェクトTS-Uの一環として、再結合磁場を3倍に高める改造が行われました1。 4. 追加熱装置: リコネクション加熱後の追加熱のため、3基の中性粒子ビーム入射装置が設置されています1。 #研究成果と貢献
TS-4は以下のような研究成果に貢献しています:
世界の磁気リコネクション室内実験の創成
磁場反転配位FRCのスフェロマック合体生成
これらの成果により、TS-4は世界の合体実験の草分け的存在となっています1。 #国際協力
TS-4の研究成果を基に、現在では世界中の多くの大学や研究機関で類似の装置が建設されています。日本学術振興会の先端研究拠点プログラムにより、これらの研究グループとの協力や人員交換が進められています1。 TS-4を含む東京大学の核融合研究は、国内外の施設との共同研究も活発に行われており、核融合エネルギーの実現に向けた重要な役割を果たしています2。 Citations:
7]_HP/sub/pdf/sympo15/02_takase.pdf