MAST
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MAST(Mega Amp Spherical Tokamak)は、イギリスのCulham Science Centreで運用されている核融合実験装置の名前で、球状トカマク型の装置です。トカマクは、プラズマを強力な磁場で閉じ込め、核融合反応を起こすための装置ですが、MASTはその中でも球状トカマクという特別な設計を採用しています。
球状トカマクの特徴は、従来のトカマクに比べて磁場閉じ込めの効率が高いことです。トカマクの断面形状をより球状に近づけることで、装置全体のサイズを小さくしつつ、より高いプラズマ圧力を達成できる可能性があります。これにより、トカマク型核融合炉の設計や運用におけるさまざまな利点が期待されます。
MASTは、イギリスの核融合研究プログラムの一環として2000年代に稼働を開始し、さまざまな実験を通じて核融合プラズマの閉じ込め性能の向上や、エッジ局在モード(ELM)の抑制技術などに関する重要な知見を提供してきました。
さらに、MAST Upgrade(MAST-U)は、MASTをさらに改良したバージョンで、磁場制御やプラズマ加熱の能力を大幅に強化しています。MAST-Uは、従来よりも長時間のHモード運転や、より高い圧力と温度での運転を可能にするために設計されており、将来のコンパクトな核融合発電プラントの実現に向けた重要なステップとなっています。