ASDEX
#装置解説
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ASDEX Upgrade Archives - EUROfusion
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ASDEX(Axially Symmetric Divertor Experiment)は、ドイツのアウグスブルクにある研究施設で、核融合技術に関する実験を行っています。ASDEXは、特にプラズマ物理学と核融合炉の設計に関連する研究に焦点を当てています。以下にASDEXの主な特徴と研究内容を詳しく解説します。
1. 背景
ASDEXは、1980年代初頭に設計され、稼働を開始しました。この装置は、核融合反応を引き起こすためのプラズマを生成し、その挙動を観測することを目的としています。ASDEXは、トカマク型の装置であり、プラズマを磁場で閉じ込めるための技術を使用しています。
2. プラズマの閉じ込め
ASDEXでは、プラズマを円筒形の容器内で高温・高圧の状態で維持します。トカマク型の特徴は、強力なトロイダル磁場とポロイダル磁場を用いて、プラズマを安定的に閉じ込める点です。この閉じ込め技術により、核融合反応を効率的に引き起こすことが可能となります。
3. 研究目的
ASDEXの主な研究目的は以下の通りです。
プラズマの安定性と制御: プラズマの不安定性を抑制し、持続的な核融合反応を達成するための手法を探求します。
ダイバータ技術: プラズマからの熱と粒子を効率的に除去するためのダイバータの設計と性能評価を行います。ダイバータは、プラズマが接触する壁との相互作用を最小限に抑える重要な要素です。
燃料サイクルの最適化: 核融合炉の運用において、ヘリウムやトリチウムなどの燃料の使用効率を向上させるための研究を行います。
4. 結果と影響
ASDEXの研究は、核融合技術の進展に寄与しています。特に、プラズマの制御技術やダイバータの設計に関する知見は、国際的な核融合プロジェクト(例えば、ITER)においても重要な役割を果たしています。
5. 現在の取り組み
最近のASDEXでは、新しい材料のテストや、より高温のプラズマを生成するための技術開発が行われています。また、プラズマのモデリングやシミュレーション技術の進歩も研究の一環として進められています。
Hmodeを発見した論文
https://journals.aps.org/prl/abstract/10.1103/PhysRevLett.49.1408