同人誌に歌詞を引用するときの JASRAC 申請の流れ
同人誌に歌詞を引用したい(たとえばアイドルやバンドものの漫画を描くなど)ときに、JASRAC に申請すると権利的に後ろ暗いことがなくなり、かつ少額ながら権利者の人にお金が入って便利。
別にしないと頒布停止になったりするわけではないが、せっかくなのでやることを検討してみる。
JASRAC の申請なんてやったことがなかったのでどういう手順を踏めば良いのかメモしていく。
同人誌がどの区分に該当するかは微妙だが、自分は「書籍(単行本・文庫本等)」で行くことに
どうもフリーで配るかお金をもらうかで区別しているっぽい
パンフレットやフリーペーパーは前者
コミケの場合建前上は頒布であって販売ではないとは言うが、お金をもらうので一般の書籍に準ずると考える
無料配布のコピ本などの場合は扱いが違うのかもしれない
そもそもその曲が JASRAC の管轄なのかをこれで知ることができる
アーティスト名で検索するのがかんたん
Web で申請するのにつかうサービスがこれ
古き良き .asp のページ
申請書を使う方法もあるが、わざわざ紙で申請したい人はそういないだろう
……と思っていたら、なんと「利用窓口開設の申込完了後、J-RAPP利用申込書印刷画面が表示されますので、必ず印刷し、ご捺印のうえ、所定の送付先にお送り下さい。」と出てきた
申請フォームの結果を郵送するとログイン ID とパスワードが紙で送られてくる仕組みらしい
そんなことある?????????
どうも申請書に印鑑が必須なのが印刷しないといけない理由っぽい
やはり印鑑は滅ぼさなければならない
この時点でかなり心が折れそうになってくるが、そのまま進む
住所はふつうに入力すれば良い
その後、出版利用・録音利用・映像利用それぞれについての請求先を要求される
あと以前に利用したことがあるかも聞かれる(私の場合は「いいえ」)
私は出版利用しかしないので後ろ2つは関係ないが、入力はスキップできない模様
ただまぁ「代表者の住所と同じ」みたいなチェックができるのでそれで進む
入力がおわると印刷するための画面が出る
……と思いきや、ポップアップブロックされるので注意
「ポップアップウィンドウを閉じてしまった方はJ-RAPP利用申込書印刷ボタンを押して印刷してください」の導線を押して手動で印刷用画面を出す
印刷したあと書類に捺印して郵送する
サイトには最短で3日で発行とあるが実際にはどのくらいかかるか…
まず申請そのものではなく ID とログインパスワードの発行にこれなのでウケる(ウケない)
締め切り直前に思い立って JASRAC 申請をすると間に合わない可能性を考えないといけない
自分は締切1ヶ月前に登録作業を始めたが、これでももっと余裕がほしいと感じた
手続き完了メールが来るので入る(2021年11月27日時点)
通常、ID・パスワードのご案内は郵送にてお届けしておりますが、新型コロナウィルス感染拡大防止のため一部在宅勤務体制となっており、現状はメールでのご案内とさせていただいております。
ということで、2021年11月27日現在では ID・パスワードは郵送ではなくメールで受け取ることができる
ただし、パスワードがメールに平文で送られてくるのでそこはだいぶアレ
「出版物:出版物などの製作(歌詞、楽譜の印刷・複写など)」を選択
なんか手続きの前にアカウント情報の再変更(再確認?)みたいな画面が出たので必要があれば変える
「初版の申請」を選ぶ
初版、ということは増版のたびに申請がいるということ?
再版・重版の場合にも必ず申込手続をしてください
……ということは、初版は気持ち多めに刷っておいたほうが後で楽かもしれない
イベントでたくさん売るつもりなくても多めに刷る考えで行く
ごつめの利用規約が出てくるので読む
私は利用規約ちゃんと読むの苦手なので、ブラウザに読み上げさせてそれを聞くことが多い
担当者名および出版物の名前、部数などを入力する
本の形式はまよったが「一般書籍」にした
その後で利用する曲を選択する
J-WID Master というサイトで検索して当該楽曲を選択し、その内容を J-RAPP に取り込むという操作になる
正直ここの UI はめっちゃ癖があるので注意
形態は「歌詞のみ利用」を選ぶ。あとは迷うところはそんなないはず…
ここまで来たら申請が完了
J-RAPP 申請番号というものが発行されるが、印刷物に載せるのはこの番号ではない
あとで発行される「許諾番号」というのが来るのを待つ
申込受付後、3営業日程度で許諾番号が記載された「出版許諾番号のご案内」(電子メール)を送信します。
とのことらしい