UTAU/重音テトをスムーズに使う方法
重音テトは無料で利用可能なUTAUの音声ライブラリです。
現状個人単位であればYoutube/ニコニコでの収益化やサブスクリプション配信なども許可されています。
重音テト(かさねてと)おふぃしゃる「ツインドリル」@祝14周年!(@twindrill_teto)
【定期お知らせ】「重音テト音源」を使用した楽曲に対する見解です。「個人」が自分で制作した楽曲を重音テトに歌わせ、動画投稿サイトにアップロードし収益化することや、音楽配信サービスなどを使って販売したりサブスクリプション設定するなどの行為は、「現在」商用扱いとしておりません。
なのでみんなガンガン使ってほしい。(重音テトすきなので)
ただいきなり使うにはややハードルがあるのも事実なので以下にスムーズに重音テトさんに歌ってもらうための手順を記しておきます。
1. UTAUをインストールする
UTAUの公式ホームページからダウンロードして下さい。
2. 重音テトをインストールする
私が使っている重音テトの音源は以下からダウンロードできます。
https://kasaneteto.jp/teto/voice.html
インストール方法や使い方はこちらから。UTAU内で重音テトを設定する方法も載っています。
https://kasaneteto.jp/ongen_howto.html
ここまででとりあえず重音テトは使えるようになります。簡単!
以下はスムーズに重音テトさんに歌ってもらう方法。
あ、その前に、以下のページから「『ささやき単独音』+『ささやき連続音』ライブラリー」もDLして、上と同様の方法でインストールしておいてください。フロクロの重音テトはすべてささやき音源なのです。
https://kasaneteto.jp/ongen_down2.html
3. 歌のMIDIデータを作る
まず、使い慣れたMIDIエディタでUTAUに読み込む元になるMIDIデータを先に使ってしまうのが楽です。
私はDominoや普段使いのDAWであるREAPERでMIDIデータをあらかじめ作ることが多いです。
というのもUTAUのエディタがちょっと特殊なので、個人的には使い慣れたソフトでできるとこまで作業して残りをUTAUでやる、みたいにしたほうが楽だからです。
言葉で言ってもよくわからないので今回サンプルのMIDIを用意しました。
テスト用midi.MID - Google Drive
黒塗り世界宛て書簡 / Letter to the Black worldの2番Aメロの一部です。
MIDIをDLできたら、それを以下の手順でUTAUに読み込んでみてください。
https://youtu.be/3oh1hy5m0CM
①「ファイル」→「インポート」からMIDIを選択し読み込む。トラックは3を選んでください。
②「プロジェクト」→「プロジェクトのプロパティ」を開き、「原音ファイルセット」を「デフォルト」から「重音テト音声ライブラリー」に変更。
これでUTAUが重音テトの声で歌うようになります。これも簡単!
あ、このとき、bpmは予めMIDI上でセットしてからインポートするのが楽です。
4. 歌詞を用意する
次に、MIDIに流し込む用の歌詞を用意します。
今回該当部分の歌詞は以下のとおりです。
code:text
星空の見えない地球発4時のニュース
ピークレベルを超えた脳の寄生を今祓う
……が、UTAUは漢字を読んではくれないので、これらをすべて"UTAU用のひらがな"に直す必要があります。
すると以下のようになります。
code:text
ほしぞらのみえないちきゅはつよじのにゅす ああ
ぴいくれべるおこえたののおきせいをいまはらう
へんな文字列ですが、とりあえず説明より体験ということで、上の歌詞をさっき読み込んだMIDIに流し込んでみましょう。
以下の文字列をコピペして、次の手順で流し込んでみてください。
ほしぞらのみえないちきゅはつよじのにゅすああぴいくれべるおこえたのおのきせいをいまはらう
https://youtu.be/n17Pd5gQvbo
①UTAUのテキストボックスにひらがな歌詞をペースト
②エディタ部分の適当な場所をクリックしてから「Ctrl+A」でノートを全部選択(選択中はピンク色になります)。
③テキストボックス横の「歌詞を置換」ボタンを押す。
すると先程まで「あああ」だったノートがそれぞれ歌詞に置き換わります。簡単!
再生は選択→スペースです。選択した部分の音声を生成してくれます。選択は左ドラッグ。
さて、以上が流し込みの作業ですが、上のひらがな歌詞を読んで分かるように、UTAUに流し込む用の歌詞は少し独特な変換作業が必要です。以下それら注意ポイントについて説明します。
ⅰ.「きゅう」「にゅー」などの「う」「ー」は基本省く。
例えば「想像」という言葉を発音するとき、「そ・う・ぞ・う」と1音ずつはっきり発音することは稀で、「そーぞー(そおぞお)」と2音のロングトーンで発音する場合が多いと思います。UTAUでも同様で、「地球」は「ちきゅー」と発音するわけですが、この「ー」はMIDIのロングトーンで勝手に伸ばしてくれるのでこっちが文字で書く必要はありません。なので「地球」は「ちきゅ」、「ニュース」は「にゅす」と入れれば「ちきゅー」「にゅーす」になってくれます。
ただし例外もあり、例えば上の「ピーク」は「ぴいく」、「脳」は「のお」と書いています。これはこれらを同じ音のロングトーンではなく、「ピーク」の「ー」の部分、「のう」の「う」の部分で音程を変化させたいためにこの書き方にしています。
じゃあ「寄生」は「きせー」でしかもロングトーンだから「きせい」である必要ないじゃん、って感じなんですが、なんとなく「きせえ」じゃなくて「きせい」って発音してほしかったので「い」を置いています。
MIDIを作るときはこのへんを逆算して打ち込む必要があるのでけっこう大変ですが、まあとりあえず流し込んでうまく行ってない箇所を地道に修正するのが一番早いです。
ⅱ.助詞の「〇〇は」は「わ」、「〇〇へ」は「え」で入力する
これめっちゃ忘れます。
「ごはんはおかず」とか言ったときの「は」は当然「わ」で発音されるんですが。UTAUはその「は」が助詞かどうか判別しないので、こちらで「ごはんわおかず」と書き換える必要があります。「へ」も同様、助詞の場合は「え」で入力します。
「を」に関しては多分「を」のまま入力しても普通に発音してくれるはずですが、私はなんとなく「お」で入力してます。
5.フロクロ流手抜き調声法
ここまで来たらあとは調声ですが、「ことばのおばけ」や「選択」でやっていた10秒調声法をまずお教えします。
その前に準備として「ささやき音源」を使えるようにしておきましょう。
https://kasaneteto.jp/ongen_howto7.html
↑のページの説明を見ながらSuffixBrokerの設定を行ってください。
準備できたら以下の手順で調声します。
https://youtu.be/cM9S_-KUH1c
①「ctrl+A」でノートを全選択
②「組み込みツール」→「SuffixBroker」で「囁」を選択、適用する。
③「組み込みツール」→「おま☆かせ」で適当に設定をいじって適用。
これで一気に!!!!!!!!!!いい感じの声になりました。興奮してきたな。
簡単でしょう、そうでしょうそうでしょう。これで完成でも全然行けます。というか「ことばのおばけ」「選択」はこれで完成にしています。おきらく!
6. ちゃんとした調声をやりたい
「ロストデリュージョン」「黒塗り世界宛て書簡」以降はけっこうちゃんと調声を勉強し、よりしっかりと節回しを持って歌ってもらっています。
このへんは私もまだ勉強中で、kommさんによる以下の動画に非常にお世話になりました。
https://youtu.be/4iwV7A7ySS0
https://youtu.be/1Iz5pf0aJzk
めっちゃわかりやすいです。もう少し勉強してなにか言えるようになったら追記するかも知れません。
おわり。よきUTAUライフを。