構造的なメタファー
210225
個人的にはメタファーやモチーフは構造の対応関係を楽しむものだと思っているので花言葉を楽しむみたいな姿勢とは全く関係が無いと認識しています。花言葉とか赤信号は特定のルールの下で解釈(解読)を進めるという点でスラングやジャーゴンに近いですが、私の好きなメタファーはそのような強制力は働いていないし、またメタファーの指示対象というのは「アイスランド・ポピー」→「なぐさめ」、「月が綺麗ですね」→「愛してる」のような純粋な一対一対応で完結するとは限りません。全体の構造としてメタファーが立ち現れることのほうが多いと感じてます。AがA'を指示していると仮定すると、BはB'を指示していることになり、すると他の場面の整合性も取れて収まりがいい!的な。
「1+3=4」と「98+123=221」は、中身の数には何の対応関係も無いですが、構造(やってること)は相似形にあるじゃないですか。このとき「98」単体は「1」を指示しているわけではないけど、全体として見るとそういう対応を見出すこともできる。こういう、コンテクストに依存しないメタファーの使い方もあると思っています。