三体解答
ネタバレまみれだから三体読んでからここきてね
これ以降は「三体」を読了してから読んでください
三体
(1)
不可思議な出来事にはかならず裏がある
徐冰冰
情報保安課
(2)
葉文潔,雷志成
怒り,悲しみなどの感情は、過酷な三体世界では生存に不利に働く。文明のサイクルの中で感情は排除されていき、元首の精神的資質は冷静さと無感覚が主体であるため。
(3)
申玉菲の考えでは、三体問題を解決することによって三体母星は救われる。その結果、三体艦隊による地球侵略の必要性が無くなり、三体艦隊は母星へと引き返し人類も救われる。一方、三体問題の解決を諦めると三体母星は滅亡し、三体艦隊の侵略によって人類も滅んでしまう。ある文明(人類)を救う、滅ぼすをそれぞれ+1,-1と定義した時、三体問題解決は+2,三体問題解決放棄は-2を意味する。
(4)
ナノマテリアルの開発は、超高強度マテリアルの量産に繋がる。この素材によって人類の宇宙進出が技術的に容易となり、軌道エレベーターを使って地球近傍の宇宙空間に防御システムを建設することができるようになる。三体世界は、この技術を早急に潰しておく必要性があると考えたため。
飛刃(フライング・ブレード),古筝作戦
これ以降は三体Ⅱを読了してから読んでください
三体Ⅱ
(1)
文明の第一欲求は生存
文明は絶えず成長し拡張するが、宇宙に存在する資源は有限
と定義し、宇宙は数多くの文明が存在すると仮定する。
文明同士が接触した場合、最小 数光年離れたその文明同士は、互いの文明についての情報をほぼ通信からしか得られないため、相手のことを信用する術がない。生態,文化,倫理観などの相違点は想像もつかない。生じる猜疑心は連鎖し、通信に何の意味も無くなってしまう。
さらに、文明の技術力の成長スピードは爆発的である。人類の技術力の向上も数百年の間に起こったものだった。仮に相手が現状自分の文明を下回る技術力しか持っていないとしても、数百年後には自分たちを凌駕し、資源の奪い合いを含め脅威になる可能性を排除しきれない。
これらの条件から残される選択肢は一つ、相手よりも先に相手を滅ぼさなければならない。
主人公 羅輯は、この選択肢を宇宙全ての文明に当てはめ、宇宙の全体像を次のように例えた。
「宇宙は暗黒の森だ。あらゆる文明は、猟銃を携えた狩人で、幽霊のようにひっそりと森の中に隠れている。」
しかし、仮に宇宙に数多くの文明が存在するのなら、文明が拡張するにつれて文明の宇宙に対する露出度は必然的に上がっていくはずである。それでも、過去地球で行われてきた異星人探査では一度も成果をあげられてない。このことから、ある一定水準に達した文明は自身の存在を隠していることが推論できる。
これを逆手に取り、相手の宇宙における座標を全宇宙に公開することによって、相手を他文明からの標的にすることが可能になる。羅輯は地球の座標も暴露してしまうことを承知で、油膜物質による太陽の明点を使い全宇宙に三体文明の座標を公開すると三体文明を脅し、交渉に成功した。
(2)
三体Ⅱ冒頭、マイク・エヴァンズとの会話から「嘘」の概念を学んだ三体文明の反応は、「わたしはおまえたちが怖い。」だった。
感情は過酷な三体世界では生存に不利に働くため、三体文明は感情を忌避し、排除しようとしてきた。そうして地球を遥かに凌駕する技術力を手に入れた三体文明が人類を「怖い」と表現したことから、彼らが人類に対して異常なまでの恐怖心を抱いていたことがわかる。
この発言以降、三体文明は嘘についての根本的な理解がまだ進んでいなかったため、ジャッジメント・デイを含む全ての人類に対しての通信を一切行わなかった。
間違いなく三体文明は古筝作戦については把握していたが、これ以上不用意に人類と通信するリスクと、ジャッジメント・デイを失い恐らく情報も奪われるリスクを天秤にかけ、前者を重視した。