PICSYベースのSNS
いい質問ですね!
「インフルエンサーじゃなくて、本当に役立つ人が評価される世界」とは、
**“フォロワー数”ではなく、“信頼の質”で評価される世界**です。
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## 🌐 普通のSNSの世界との違い(比較)
| 項目 | 普通のSNS | PICSYベースのSNS |
| -------- | ---------------- | ------------------------- |
| 評価される人 | フォロワーが多く、話題性のある人 | 信頼できる人から、良い投稿を評価されてる人 |
| 使う指標 | いいね数、フォロワー数 | 信頼の伝播で計算された「信頼スコア(PICSY)」 |
| 広まりやすい投稿 | 面白い・刺激的・バズりやすい投稿 | 問題解決、やさしさ、助けになる投稿 |
| 評価者の影響力 | 誰でも同じ | 信頼されている人の評価は強い影響力をもつ |
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## 🧠 具体例:PICSYベースSNSの仕組み
### 🌟 登場人物
* Aさん(医師で健康のアドバイスをよく投稿)
* Bさん(いつも誠実で評価されてるユーザー)
* Cさん(バズ狙いのインフルエンサー)
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### ✅ ケース1:Aさんが「熱中症の対策方法」を投稿
* Bさん「これは本当に助かる」と思ってAさんにPICSYを送る
→ Bさんは信頼が高いので、Aさんの信頼スコアがグッと上がる
* 他のユーザーも「Bさんが評価してるなら間違いない」と思って評価する
📈 こうして、**信頼の「波」がAさんに伝播**していく
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### ❌ ケース2:Cさんが「話題になりそうなけど根拠のない投稿」をする
* たくさんの人が見るけど、信頼されてる人からのPICSYがない
→ スコアが伸びない
* 過去に「微妙な投稿」で信頼を下げていたら、逆に信用ダウンもありうる
📉 「一時的にバズっても、信頼の蓄積がないと評価されない」
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## 💡 結果としてどうなるの?
### 🎯 インフルエンサーでなくても…
* 誰かの生活を支えてる人
* 親切なアドバイスを続けてる人
* 誠実に仕事をしてる人
こうした人が、**評価されて、報酬(PICSY)やチャンスが回ってくる社会**ができる。
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## 🔧 こんなシステムがあれば?
| 機能 | 内容 |
| ---------- | ------------------------------- |
| ✅ PICSY送信 | 「この人の投稿が役に立った」と感じたらワンタップ送信 |
| 🧠 信頼スコア表示 | 投稿者のPICSYスコアがプロフィールに表示される |
| 🔁 伝播評価 | 「信頼されてる人」からの評価が他の人にも影響する |
| 🎁 報酬 | 信頼スコアが高いと、広告なし・有料コンテンツ報酬などがもらえる |
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## 📱 たとえば、アプリのイメージ
* 投稿に「いいね」ではなく「PICSY」がある
* 「この投稿を評価した信頼ユーザー一覧」も見られる
* 信頼ネットワークをビジュアル化できる(グラフ表示)
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## 🏁 最後に:こういう社会の良さ
* 🧍‍♀️ 有名じゃなくても、地道に役立つ人が報われる
* 🙅‍♂️ バズ狙いの誤情報や過激な投稿が目立たなくなる
* 🤝 信頼がつながる、あたたかいネット空間になる
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もっと仕組みの計算やSNS設計案を作ってみたいなら、簡単なプロトタイプを一緒に考えることもできますよ!どうしますか?
Quadratic Votingもそうだけど、こういう「限定的通貨」を発行して利用するのはありじゃないかな
とても良い視点です!
PICSYのような「信頼伝播ベース」のSNSには理想的な点が多いですが、**現実にはうまくいかない場合**や**思わぬ問題**もあります。
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## ⚠️ PICSY的SNSで起きうる問題点・うまくいかない例
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### 1. 🧠「信頼クラブ化」問題(内輪評価)
#### 概要
仲のいい人たちの間でPICSYを回し合うことで、スコアを高く見せられる。
#### 例
* AさんとBさんとCさんが、毎回お互いの投稿にPICSYを送り合ってスコアを稼ぐ
* 実際の「社会的価値」はないのに、信頼スコアは高い
#### 対策案
* 「相互評価が過度な関係」は信頼伝播の影響力を下げる
* 「多様な人」からの評価がある方が加点されやすいように調整する
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### 2. 📈 初心者は信頼が集まりにくい(スタート不利)
#### 概要
新しいユーザーには評価が集まりづらく、上位層に届かない
#### 例
* 新規ユーザーDさんが有益な投稿をしても、誰にも見つけてもらえない
* 有名なEさんが同じ内容を投稿すると高スコアになる
#### 対策案
* 「新規評価者ボーナス」や「内容評価AI補正」などを導入
* 最初は「中立評価ゾーン」で公平に見てもらえるようにする
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### 3. 🤖 ボットや自動評価システムによるスパム問題
#### 概要
悪意のある人が、ボットアカウントを大量に使ってPICSYを操作する
#### 例
* ボットで偽の評価ネットワークを作り、自作自演の評価でスコアを上げる
* フォロワーを買うのではなく、「信頼を買う」スパム行為が流行る
#### 対策案
* 評価送信にはコスト(少額でもPICSY消費)をかける
* 評価者の信頼履歴が短い・偏っている場合、重みを下げる
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### 4. 😐「正しいが人気はない」投稿が埋もれる
#### 概要
専門的な内容・ニッチな話題は信頼評価されにくく、埋もれてしまう
#### 例
* 数学の研究成果を丁寧に書いたFさんの投稿が、まったく評価されない
* 一方、わかりやすいまとめ記事が評価されやすくなる
#### 対策案
* 分野別評価制度(医療・教育・生活など)を導入し、「専門家信頼枠」を作る
* 「直接の評価が少なくても、伝播スコアが高い」場合に可視化される仕組み
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### 5. 💬 評価を送る心理的負担
#### 概要
「本当にこの人を信頼していいのかな…」と不安になり、評価をためらう
#### 例
* 「あとから信頼を裏切られたら自分の信頼にも傷がつくのでは?」
* 「評価履歴が残るのがちょっと怖い」
#### 対策案
* 「一時的評価」や「限定範囲評価」などの選択肢を用意
* 評価履歴は公開・非公開を選べるようにする
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### 6. 🛠 政治的・社会的バイアスが強くなる
#### 概要
信頼ネットワークが「思想の近い人」で固まり、偏りが強化される
#### 例
* A思想グループ内ではBさんが超高評価、Cグループでは完全に無視されている
* 結果として社会全体で分断が深まる
#### 対策案
* ネットワークの「閉じた構造」を検出し、評価の広がりを促進
* いくつかの思想圏で横断的に評価されているユーザーをハイライトする
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## 🧩 まとめ:PICSY的SNSを成功させるには
| 必要な工夫 | 内容 |
| ------- | ------------------------ |
| 信頼の多様性 | いろんな分野・人からの評価が価値になる設計 |
| スパム対策 | 自作自演やボット操作を見抜くロジック |
| 公平なスタート | 新規参加者やマイナー投稿も正当に評価される仕組み |
| 心理的配慮 | 評価することが怖くならないUX設計 |
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このような問題を前提に、実験的に小規模SNSや、学校・職場・サークルなどでのローカル導入から始めるとよさそうです。
もし「この中で特に気になる問題があれば、それだけ深掘りして」一緒に考えることもできますよ!
PICSYベースのSNSに「信頼クラブ化(内輪評価)」問題を防ぐためには、**多様な視点からの合意**を取り入れる設計が有効です。具体的には、TwitterのCommunity NotesやPol.isが採用する「意見が異なる利用者同士の合意」を評価基準に加えることで、同じコミュニティ内での自作自演的評価を薄め、多様な立場から本当に価値ある情報・人物を浮かび上がらせられます。以下では、まずCommunity NotesとPol.isの仕組みを概観し、その要素をPICSYにどう組み込むかを解説します。
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## 1. Community Notes(旧Birdwatch)の合意モデル
### 1.1 多様な視点の“橋渡し”アルゴリズム
* Community Notesは、投稿に対する注釈(ノート)をユーザーが追加し、その有用性を\*\*「政治スペクトラムの異なる利用者同士の合意」\*\*で判断する仕組みです (ウィキペディア1)。
* 単なる多数決ではなく、「意見が分かれるグループ」からの評価がそろって初めてノートが可視化される、いわゆる“ブリッジング”方式を採用しています (ウィキペディア1)。
### 1.2 メリットと課題
* 【メリット】多様な立場のユーザーが協調しない限りノートは表示されず、**偏った少数派の操作**を防止できます (ウィキペディア1)。
* 【課題】極端に対立するテーマでは合意が得られず、**必要な注釈が表示されない**ことがあります (counterhate.com2)。
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## 2. Pol.is の「コンセンサス・マッピング」
### 2.1 自由回答+賛否投票で合意を可視化
* Pol.isは、参加者が自由に意見を投稿し、お互いの意見に「賛成・反対」を示すだけで、**統計的手法**により「意見のクラスター」と「クラスター間のコンセンサス」を可視化します (pol.is3)。
* 初期には\*\*多様なコメントを“種まき”\*\*することで参加を促進し、約1割のユーザーがコメントし、残りは賛否で合意形成に参加する仕組みを取ります (pol.is blog4)。
### 2.2 メリットと課題
* 【メリット】参加者全体の中で**どこに共通項があるか**を見える化し、分断ではなく合意を重視できる (tomatleeblog.com5)。
* 【課題】初期に多様な意見がなければ意味のあるマッピングができず、**種まきの重要性**が高い (pol.is blog4)。
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## 3. PICSYベースSNSへの組み込み方法
### 3.1 信頼評価の二段階フィルター化
1. **一次評価:PICSY送信**
* 従来どおり「PICSYを送る」ことで投稿者の信頼スコアを増加。
2. **二次評価:多様性合意チェック**
* そのPICSY送信のうち、**Community Notesのように「異なる意見グループ」からの評価**を別途マーク。
* 具体的には、評価者同士の過去の評価履歴に基づいて「意見クラスタ」を分類し、**複数クラスタからのPICSY送信**を受けた場合にボーナス評価を上乗せする。 (ウィキペディア1)
### 3.2 固有ベクトル計算への拡張
* オリジナルPICSYの評価行列 $E$ に、**クラスタ多様性係数** $d_{ij}$ を導入:
$$
E'_{ij} = E_{ij} \times \bigl(1 + \beta \cdot \mathbb{I}\text{評価者 }j\text{ が他クラスタと異なる意見グループに属する}\bigr)
$$
* ここで $\beta>0$ は多様性重視パラメータ、$\mathbb{I}$ は条件成立時に1を返す指示関数です。
### 3.3 Pol.is的「合意マッピング」の活用
* 定期的にPol.is風の**意見収集セッション**を開催し、主要トピックや投稿者に対して「自由意見+賛否投票」を行う。
* 得られたクラスター・合意情報を**PICSYのクラスタ多様性係数**にリアルタイム反映し、スコア更新に活用 (tomatleeblog.com5)。
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## 4. 期待される効果と留意点
### 4.1 期待効果
* **内輪評価の抑制**:閉じたクラブ内だけの評価では多様性係数が働かず、スコア上昇が限定的に。
* **本質的価値の可視化**:異なる立場から一貫して評価される投稿者のスコアが大きく伸びる。
* **破壊的操作への抵抗性向上**:一方向的にPICSYを流すボットや操作グループの影響力を低減。
### 4.2 留意点
* **処理コスト**:クラスタ分類やPol.is的セッションの運用には計算・運用リソースが必要。
* **初期種まき**:多様なクラスタを適切に形成するための初期参加者確保や誘導が重要 (pol.is blog4)。
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以上のように、Community NotesとPol.isの「多様な立場からの合意」モデルをPICSYの評価スコア計算に組み込むことで、内輪的な信頼クラブ化問題を緩和し、「本当に役立つ人」が評価されるSNS設計が可能になります。
1: https://en.wikipedia.org/wiki/Community_Notes?utm_source=chatgpt.com "Community Notes"
2: https://counterhate.com/wp-content/uploads/2024/10/CCDH.CommunityNotes.FINAL-30.10.pdf?utm_source=chatgpt.com "PDF HOW X'S COMMUNITY NOTES SYSTEM FALLS SHORT ON ..."
3: https://pol.is/?utm_source=chatgpt.com "Polis"
4: https://blog.pol.is/pol-is-case-study-temperature-check-a02dff7cc838?utm_source=chatgpt.com "Pol.is Case Study: Temperature Check | by Colin Megill"
5: https://www.tomatleeblog.com/archives/175328624?utm_source=chatgpt.com "Polis: A Breakthrough tool for broader, deeper consensus"