魂をみる
「本当にありがとうございます」とお礼を言われた時の言葉が面白いんですよ。
「一番初め、先生に会った時に、この先生で自分は治ると思った」
「どうしてですか」
「今までの先生と全然違った」
「どう違った?」
「わたしが部屋に入ってきた時、先生は、わたしの顔にも服装にも、全然関心を示されなかった」
というのは、ものすごく美人ですから。服も綺麗なのを着ておられるんだけど、その服も見てないし、顔も見てない。おそれ区、二日後に道であっても絶対わからないだろうとおもうぐらい、なにもみておられなかった、と。
「ああ、そうですか」
「それだけじゃありません。先生はわたしの話の内容に、全然、注意しておられませんでした」(笑)
「僕、なにをしてましたか」
「なにをしておられたかというのは、すごくむずかしいんだけども、あえていうなら、もし人間に『魂』というものがあるとしたら、そこだけをみておられました……」