フィラメント
PLA
トウモロコシなどが原料。エコ。
出力時の温度(≒融点)がABS樹脂に比べ低い
低い温度での出力が可能(およそ180-230℃程度)
一方50℃程度の温度でも力が加わると歪んでしまう。
反りにくい
ABS樹脂に比較して
長いものや面積の大きく薄いもののプリントでは特に重要。
硬い。中々削れない。やすりがけなどの後加工が大変。
靭性に乏しい
硬いために限度を超えた力がかかると一気に割れてしまう。これは3Dプリント物全てに言えることだが積層方向に水平の力に対しては特に脆い。
いつ使うべきか:
いつでも使えるときに使うことを推奨する。生分解性なので、リサイクルできるし、朽ちて消えてしまう。箱、贈り物、模型、プロトタイプの部品などに向いている。そうそう、屋外用のものにも使える。生分解性とは言え、熱を加えないと分解しないし、耐水性もある。だから、PLA製のガーデンノームなども大丈夫だ。
いつ使うべきでないか:
60℃以上になるものを入れるような場合にはPLAは向かない。その温度で変形してしまう。また、脆い性質があるので、工具の柄や何度も落としてしまうようなパーツには使えない。また薄いものは、ちょっと曲げただけで折れてしまうので不向きだ。
ABS
出力時の温度(≒融点)がPLA樹脂に比べ高い
高い温度でないと出力できない(230-260℃程度)。100℃くらいまでは変形しにくい。
ヒートベッドが必須
密閉式のプリンターが推奨される。少なくとも、室温が低すぎない部屋で、冷却を促進して収縮を起こさせるような風の当たらないところでプリントすることだ。
反りやすい
温度が下がった時の樹脂の収縮量がPLAよりも大きいため。薄く長い、平たいものの出力は苦手。
加工しやすい
PLAに比べてやすりがけなどが格段に楽。サポート材を外すのも非常に容易。
靭性がある
PLAに比べやや柔軟性があるので、曲げや伸びに対しても耐性がある。
いつ使うべきか:
落としたりする可能性のあるもの、熱い環境で使うもの、乱暴に扱われるものなどに ABSは向いている。
いつ使うべきではないか:
ヒートベッドがないプリンターではプリントできない。風が当たったり、温度を保つ装備がない状態で大きなものをプリントしたい場合は、レイヤーの剥がれや割れに注意しなければならない。また、部屋の換気が悪い場合もABSは考えたほうがよい。匂いで気分が悪くなるからだ。
フィラメント