正直書評
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正直言って、かなり採点甘いと思いました。豊崎さん、正直な上、やっぱり小説がとても好きだから。基本「いい作品があればそれを絶賛する」スタイルなんですよね。なので、金の斧=親を質に入れても買って読めをあげてしまう。
小説だけではないので。山形浩生訳の「ウンコな議論」だとか、叶恭子のエッセイなんかもとりあげて金の斧。まあ、自由にやってくださいましな連載ならではの選書ったら選書だけど、そんなもの、ブックオフで買えばいいだけだろ!
書評もしごく真っ当なので、結局、こうなってくると「正直」であることがおもしろい対象って、「権力持っていて、文学賞の審査員やるくらいだけど、実作はクソで、でも、みんな暴力を恐れてものが言えない巨大な作家」、つまり渡辺淳一に限られてくるっていう。
豊崎さんの不幸は、そうした巨悪の不在。渡辺のじゅんちゃんも死んでとっくに愛の流刑地へ。石原慎太郎にもようやく天罰がくだり、そうなると今度は逆に豊崎が、仕事もカネも別にそんなにないのに「文学の守護神」化してしまうというこの逆接。
小説や作品は「わかりにくさ」「グレーゾーン」を許容するところにそのおもしろさがあるのに、昨今のフェイドした日本文化、社会では、わかりやすいポリコレものや、それを支持する発言だけがもてはやされていく.....そんな現状におばあも何か言いたくなりましょう。その結果、どんどん仕事を干されていってしまうのではないか。
こうなったら、ヒールとして「あの豊崎のババアふざけんなし!」と今度は「文学のなんたるかも理解できてない」ゴミ若者どもと血の流し合いしばきあいしていってほしい。いや、マジで。
でも、「トランス支持者も頑固にならないで!」だの腐った話をするくらいなら、差別する側に「まずは現状しろうね。とりあえずねとふりでいいドキュメントあるらしいよ★」って2万回言ってからじゃね?
『ウンコな議論』も金の斧さしあげてるくらいならあと100回読んでから文句言ってね!
豊崎さんの扱いなんて、これくらいでいいのでは???そして、そうやってまだまだ仕事増やしていってほしいなあという感じ。紹介されていた作品、森もどんどん読み進めてまいりまする。