平等
私は平等の中に二つの傾向をはっきりと認める。一つは各人の精神を新たな思想へ向かわせる傾向であり、もう一つはものを考えなくさせてしまう傾向である。そして、私の見るところ、ある種の法の下では、
デモクラシー
は民主的な社会状態の促進する精神的自由の火を消してしまい、その結果、かつて階級や人間が押し付けていた拘束をすべて断ち切った人間精神が、今度は大多数のものの
一般意思
に進んで自分を固く縛りつけることになるのではなかろうか。
トクヴィル
,
松本 礼二
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アメリカのデモクラシー
第二巻(上) (Japanese Edition) (Kindle の位置No.403-407). Kindle 版.