即効性のある方法では長期的な課題は無視される
さて、考えを育てていくには時間がかかるのだから、長期的な継続が求められる。 何かしらの方法を用いるなら、その方法が長期間使えなければならない。 これまで確認してきたように、 Scrapboxによるデジタル・カード・システムはまさにそのような特性を持っている。 短期的には効果が感じられず、むしろもどかしさがあるかもしれないが、長い目で見たときに効いてくるのがこの方法なわけだ。 即効性のある方法は、短期間しか効果がない。 だからこそ、長期的な運用における課題は無視できる。だって、続かないのだから。現代ではそうした 「短期ノウハウ」 が主力になっている傾向がある。 しかし、デジタルツールとは本来そういうものではないだろう。 長い期間を通じて、たくさんのデータを扱うのがデジタルの得意分野であるはずだ。考えの育て方: 知的生産のデジタルカード法 / 倉下忠憲 ・111ページ 強調引用者