利き腕によって人間関係の処理機構が異なる
そこでジョアン・パウエルはさらに、左利きの人を対象にした画像解析も行った。 すると結果は右利きの人の場合とほぼ同じだったものの、 友だちの数と最も相関する前頭葉の部位だけが違っていた。 左利きの人は、背外側前頭前皮質、すなわち脳の上面にある眼窩前頭皮質から一歩後ろに下がった部位が、 友だちの数と相関関係が強かったのだ。 この脳領域は一般に、理性的な思考や論理的思考に関連する場所だ。 ということは、 左利きの人は右利きの人より人間関係を意識的に考えているのだろうか? もしかしたら右利きの人と左利きの人では人間関係の処理の仕方が異なり、 一方はより感情的に、 もう一方はより理性的に処理しているのかもしれない。なぜ私たちは友だちをつくるのか ロビン・ダンバー • 73ページ