下手な文章の根っこには不安がある
下手な文章の根っこには、たいてい不安がある
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自分の楽しみのために書く
なら、 不安を覚えることはあまりない。 そういうときには、先に言ったような臆病さが頭をもたげることはない。 だが、 学校のレポートや、新聞記事や、学習能力適性テストなどを書くときには、不安が表に現われる。 ダンボは魔法の羽根で空を飛ぶ。 われわれが受動態や副詞にすがるのは、この魔法の羽根の助けを借りたいからだ。 が、 ここで忘れてならないのは、ダンボは生得のものとして魔法の力を持っており、羽根がなくても空を飛べるということである。
書くことについて ~ON WRITING~
スティーヴン・キング
p.136