ザ・コンサルタント2
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こう言っちゃなんだがイマイチ!! 脚本が弱すぎる。登場人物も未整理だし、「後天性サヴァン症候群」というレアなケースまで持ってきて、しかし一体何だったのかがよくわからない。話や、そこに主人公のクリスが絡んでいく必然性が特にないので、緊張感がなく、ゆえに視聴していてもややこしい設定に興味がわかない。だから「なんかやっとるのう」という印象になる。
ザ・コンサルタントで書いたが、「パズルの最後のピースが見つからない」だけで癇癪起こすような男が殺し屋だからこそ「あ、仕事は最後までやるんだな」「完遂されるまで終らないんだな」という期待が視聴者にはある。そして、そんな殺し屋が表ではなぜか会計士で、会社の不正を見つけ、裏では暴力で悪人をボコボコにするのが圧倒的に新しく、爽快で笑えたのに。
戦い方も前作はきれいに敵にヘッショ決めてくのが、あまりにもきれいで笑っちゃうくらいだったのに、今回はゲリラ戦みたいなのしてて泥臭い。アクションが悪いわけではないけれど、そういうのが見たかったんとちゃうんやでー。
キャラ設定がブレてるのも気になるところ。クリス(ベン・アフレック)は別に恋愛とかしなくてもいいのでは......。人との付き合いなんて求めてないんだというのも、特定の脳機能を持った人達に対する偏見なので、それに異を唱えたかったのだろうと推測するけれど、結局、お前もカップリング幻想かよーって残念さがあった。おそらく間が8年もあいた。主人公の変化、老いを表現したかったのかもしれない。けれどもなー。
ジョン・バーンサル演じる「弟くん」キャラが今回の主役かな。そちらの活躍が楽しめる人には大事な作品になるかも。
あと、メキシコから人身売買してアメリカで、アメリカ人の嫌がる労働をやらせているというテーマはこれ、トランプ大統領の時代に結構微妙な話ではないだろうか。その割にそういうテーマを扱うことに対する覚悟のようなものが見えなかったし。